突然きた「たたまないテントできた」の連絡
ある日突然、父から「たたまないテントできた」と片言風な一言と共に写真が送られてきました。
キャンプ場をつくるために、長い間山に通い続ける父。時間がたつにつれて、こんな思いが湧き上がってきたそうです。
「ゆっくり寝たい」
夜中や明け方に“現場”に到着すると、テントを張るのは難しいし、どうしても車中泊になってしまう。しかしそこは小さな軽バン。1泊や2泊ならもちろんそれでもいいでしょうが……。
作業しながらずっとそこで泊まり続けるのは、狭くて不便だったそうです。
ある時から父はキャンプ地の整地作業と併せて、大工である友人の手を借り、三角テントのような小屋を建築していました。
土台→屋根部の骨組み→屋根→外壁部分→内装と、休日のたびに出向いて少しずつ作業を進めていったそうです。
たたまないテントの内部
ドアが取りつけられ、中には2畳ほどのスペースがあります。大人用シュラフが2つ敷ける程度の広さです。
テーブルを置いて、雨もしのげるくつろぎスペースとしても使えます。
採光と風通しのために、入口ドアの対面には3つの窓を設置。
壁面に物をかけられるので、狭いスペースを物置のような乱雑なスペースにせず、綺麗に使うことができます。
屋根材が貼られ、小さくてかわいい三角屋根の“たたまないテント”がある程度出来上がりました。(防水・透湿シートが剥き出しなところはご愛敬)
これで、夜中に着いてもゆったりと身体を休める事ができます。
いつのまにか、レンガによる“かまど”もできています。
なんだかちょっと童話に出てきそうな、なんともかわいい建物に見えてきました。
テントも張りたい貪欲な父
「小屋ができたけど、やっぱりたまにはテントも張りたい」
キャンプに貪欲な父です。テント泊もできるように、小屋の前もしっかり整地。そのスペースでテントを張って過ごしています。