初心者でも“神秘の森”や“絶品山小屋グルメ”を堪能できる!名峰「八ヶ岳」高見石小屋・白駒池コースで親子3世代登山してみた

公開日:2024 / 06 / 30
最終更新日:2024 / 07 / 01

登山デビューにも最適!八ヶ岳の魅力が存分に詰まったおすすめコースを親子3世代で登る

さて、前置きが長くなりました。

それでは、そんな八ヶ岳の魅力を伝えるべく、『親子3世代で行く!はじめての八ヶ岳登山』のはじまりです。

山行パーティの紹介

まず、今回の山行パーティについてですが、1歳6か月(息子)、36歳×2人(筆者と妻)、71歳×2人(義父母)の5人で登ります。

息子は歩き始めて約2か月が経ち、一人で歩く楽しさを感じているお年頃。まだまだ見守りは必要ですが、最近は階段も一人で登れるようになりました。

71歳の義父母は毎朝自宅の裏山を約5kmウォーキングすることを日課としていますが、年齢的には前期高齢者。いわゆる”アクティブシニア”の代表となります。

今回の登山コースの紹介

そんな5人で行くはじめての八ヶ岳登山。コースは白駒池駐車場→高見石小屋→白駒池→白駒荘というコースで、休憩時間を入れて約2時間半ほどの行程です。

距離は3.2km、標高は176mだけとなりますので、子連れ登山や登山デビューにも最適なコースかと思います。

北八ヶ岳の苔を堪能しながら、高見石小屋からの絶景と揚げパン、白駒池の美しさと白駒荘の山小屋グルメを味わう贅沢コースです。

いざ登山開始!!

当初は、麦草峠の駐車場からスタートする予定でしたが、午前9時半の時点で既に満車。

少し先にある、有料の白駒池駐車場からスタートすることにしました。

登山スタート

午前10時、身支度を整えて登山開始です。

「白駒の池」と書かれた立派な標識から、北八ヶ岳の森へ入っていきます。

木々の緑と苔に癒されながら、しばらくは、綺麗に整備された木道が続きます。

ベビーキャリアで背負われた息子も「葉っぱ!葉っぱ!」と楽しそう。

分岐まで来ました。

白駒池へは、左かまっすぐの道へ進みますが、今回は最後のお楽しみということで、右手の高見石小屋方面へと進みます。

ここからはなだらかな登り坂と平坦な道の連続で、少しずつ標高を上げていきますが、苔の生態系を守るための木道が整備されており、非常に歩きやすくなっています。

苔の三大聖地の一つというだけあって、登山道の周りには苔の絨毯が広がっていて、とても美しい森の中を進んでいきます。

立ち止まって、ルーペなどで苔をじっくり観察するのも楽しいですね。

息子もベビーキャリアから降りて歩き出しました。

しっかり自分の足で歩くことを楽しんでいます。

この日は問題ありませんでしたが、苔の森は雨が降ると水たまりやぬかるみが多くなりますので、歩く際には注意が必要です。

ただ、雨の日ならではの美しさがあるのも苔の魅力。水分を含んで活き活きとした苔が、まるで輝いているかのように感じることができますので、せっかく八ヶ岳に来たのに雨だった……となった時には是非この森を覗いてみてください。

しばらく進むと、少しゴツゴツとした岩が増えてきます。

足元に注意しながら、ゆるい坂を上ると、見えてきました。高見石小屋です。

高見石小屋到着!

登山開始から50分、最初の目的地である高見石小屋に到着しました。

息子も、お気に入りの水筒を片手に一息つきます。

この高見石小屋は、薪ストーブとたくさんのランタンが飾られている素敵な山小屋で、もちろん宿泊もできます。

そして、なんと言っても先ほども少し紹介しました、高見石小屋の名物スイーツ「揚げパン」が食べられるんです!

揚げパンは全部で5種類。きなこ、ココア、抹茶、黒ゴマ、チーズとなっています。

今回は贅沢に全種セットを注文。カラフルな見た目と焼きたてのいい香りが食欲をそそります。

定番のコーヒーもいいですが、八ヶ岳ならではの甘酸っぱいコケモモジュースとカリンジュースもお勧めですよ。

息子も気に入った様子で、「揚げパンをよこせ!」と何度も催促してきます。

少し小腹を満たしたら、妻と息子に荷物を預け、じじばばを連れて高見石小屋の裏手にある展望スポットへ。

大きな岩が幾重にも重なり、まるで天然のアスレチック!全身を使って慎重に登ります。

登った先には眼下に広がる苔の森と、ぽっかりと佇む白駒池を望むことができる絶景!

この日はあいにく雲が多くて見れませんでしたが、晴れた日には遠くに北アルプスまで見ることができます。

下山開始。いざ白駒池へ

高見石小屋で40分ほど休憩し、白駒池に向かいます。

行きのルートを戻ることもできますが、せっかくなので違うルートを通って行くことにしました。

こちらのルートは、行きに比べると大きな岩も多く、少し急な箇所があります。

滑りやすい箇所もあるので、注意しながら進みましょう。

苔むした森と林道を進みます。

息子に「苔がふさふさできれいだねー」と話しかけると、「ふさっふさっ」と言いながら、岩に生えた苔をやさしく撫でていました。

白駒池到着!山の中で食べる贅沢ランチ

高見石小屋を出発して約30分、なだらかな林道の坂を下っていくと、木々の間から白駒池が見えてきました。

この白駒池は、標高2,100m以上にある湖では最大の大きさで、苔の森に囲まれたとても美しい湖となっています。

駐車場から約15分でアクセスすることができ、木道で整備された周囲を約40分で1周することができるので、高見石小屋まで足を延ばすのが難しい方でも、気軽に訪れることができます。

今回は時間の関係で回れませんでしたが、この白駒池の周遊コースを歩いていると、ひときわ美しい苔の森が見えてきます。

まるでジブリの世界に迷い込んだかのような光景が待っていますので、是非一度訪れてみてください。


さて、白駒池のほとりまで下りてくると時間もちょうど12時となり、お昼ごはんの時間です。

周遊コースとの合流地点をすぐ左へ向かうと、本日のお昼処、「白駒荘」が見えてきました。

湖畔に佇むきれいなペンションのような山小屋です。

内装もとてもきれいで、窓からは白駒池の絶景を見ながらランチを楽しむことができます。

お待ちかねのお昼ご飯!それぞれカレー、チーズハンバーグ、和風ハンバーグ、おでんの定食を注文しました。副菜も充実しており、息子もみんなからおすそ分けをもらいます。

山の中とは思えない、とても贅沢なランチを楽しみました。

食後のデザートには、濃厚なソフトクリームを頂きました。※逆光になってしまいました。

お腹も心も満たされて

適度な運動、美しい景色、美味しい食事と、まさに五感で八ヶ岳を満喫して駐車場に戻ります。

お腹いっぱいの息子もご満悦な様子。林道を気に入ったようで、帰りは駐車場までずっと歩いていました。

そんな孫の様子を見ながら終始ニコニコなじじとばば。今回の企画は大成功と言ってよいのではないでしょうか。

登山デビューを八ヶ岳から!

後日、義父母に話を聞いてみると、登山の疲れもあまりなく、とても楽しかったという言葉を聞くことができました。次行くときは、もっといい靴を用意して行きたいね、とも。

私自身、はじめて山に登ったのは祖父母に連れられて登った高雄山がはじめてでした。以降、何度も一緒に登山をしてきましたが、正直、どの山を登ったのかはあまり覚えていません。ただ、自分の幼少期の原風景として、祖父母と一緒に山を登った光景が残っています。祖父は既に他界していますが、普段寡黙だった祖父が、山の上だととても楽しそうな表情をしていたことを今でも忘れられません。

今回の山行を通して、息子にとっても、義父母にとっても、一緒に何かを経験したという思い出が、山を通してこれからも増えていったらよいな、と思いました。

最後に登山をこれから始めようとされている方や、家族での登山を楽しみたいと思われている方に、この記事が参考になると嬉しいです。

魅力たっぷりな八ヶ岳で、ぜひ登山デビューしてみてくださいね

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LANTERN編集部

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