【ママ小児科医が解説】キャンプで熱中症になったかも!見分け方・応急処置・4つの予防対策

公開日:2019 / 07 / 25
最終更新日:2020 / 08 / 07

子供の熱中症の症状の見分け方・応急処置・予防対策を、救急の現場で約20年勤務し、週末は息子2人を連れてのアウトドアライフを楽しむママ小児科医が、アドバイスします。

小さな子どもの熱中症が疑われる症状


急におとなしくなったり、不機嫌になってぐずぐず言い出したら要注意です。

言葉を話せる年齢の子どもであれば「頭痛い…」「気持ち悪い…」と言い出す状態と考えましょう。

急に足が痛い!!(歩けない!)と泣き出す場合もあります。

いわゆる「足がつる」という状態で、これも熱中症の症状のひとつです。

“なんとなく気になる” が大切!

乳児の熱中症の症状を調べると「おしっこの量が少ない」とか「顔色がわるい」など書いてありますが、そうなる前に気づくことが大切です。

いつもと同じ状態のうちからこまめに水分補給をしたり、からだに霧吹きをかけましょう。

「普段より泣き方にハリがない。」「身体が少し熱い。」「大量に汗をかいている。」…など

なんとなく気になる時点で熱中症の手当を始めましょう。

乳児や幼児・小児の熱中症の応急処置

涼しいところに移動して仰向けに寝かせる


外であれば日陰に移動し、風があたるところを探しましょう。

風がなければあおいで風を作りましょう。
キャンプ場であればタープの下や木陰などが良い環境ですね。

服をゆるめて、保冷剤で首のまわり・脇の下・足のつけねを冷やす

これらの部分は、体表近くに太い血管が走っているため、体温を下げるのに効果的です。

霧吹きなどで肌に水をかけたり、水で濡らしたタオルでふいたりしましょう。

水が蒸発するときに周りの熱を奪うことを「気化熱」といいます。

霧吹きは、水を霧状にして細かい粒にすることで、温度を下げる事にも効果的です。

子どもの熱中症 3つの特徴

1. 背が低い分、地表の熱の影響を受けやすい

幼児の背丈だと、大人と比較して、3度くらい高い環境ですごしています。

2. ことばで症状をうまく伝えられない

移動中に、普段よりも些細なことでイライラする、泣き出す……こんなときは要注意です。

3. 遊びに夢中になって体の変化に気が付かない

小学生でも「さっきまで元気だったのに、急にぐったりして……」という事がおこりがちなのです。

水遊びをしていると、冷たくて気持ちよいので、本人たちも油断しがち。

大人が意識して水分をとるよう声かけしましょう。

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藤原 摩耶

約20年救急の現場で勤務した後、今はクリニックで働く小児科医。専門はアレルギー。

独身時代はただただ自然の中をのんびり歩くのが好きでしたが、家族ができたことをきっかけに、友人たちに助けてもらいながらキャンプを始めて10年になります。

パパ・ママの情報を集めつつ、家族4人でどう楽しむかを模索中。

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