ソロキャンプの人気が高まる中、様々なソロスタイルが生まれています。その中でも軽量コンパクトな装備でキャンプを行う“ウルトラライト”スタイルは、従来のユーザーであるハイカーの枠を超えて、ツーリングキャンプや自転車キャンプでも定着しつつあるソロキャンプスタイルとなっています。
最近マウンテンバイクを使った自走ソロキャンプに50代で復帰した筆者も、そんなウルトラライトスタイルを楽しむキャンパーのひとり。
そこで今回は、筆者がソロキャンプ用に購入した、ウルトラライトなソロテント「モビガーデン ライトナイト(MOBI GARDEN LIGHT KNIGHT)1 JPN」の使用感をご紹介します。
「MOBI GARDEN」とは?
Amazonなどの通販サイトで近年人気のMOBI GARDEN。実は中国のメーカーです。少し前まで中国メーカーのキャンプアイテムというと、中には使用に不安を覚えるようなアイテムもありましたよね。実際今でも、日本語のサイトがなかったり、アフターケアの問い合わせ先が明確でないなど、購入を躊躇するような製品も散見されています。
一方、今回紹介する「MOBI GARDEN」は日本国内向けの公式サイトがあり、その点は安心。さらに、既存モデルを日本の気候に合わせて仕様をマイナーチェンジしたモデルも発売しています。
今回紹介する「MOBI GARDEN LIGHT KNIGHT 1 JPN」もその日本向けモデル。商品名の最後に『JPN』とある“日本仕様”のテントなんです。
今回、梅雨時期での撮影になった為、キャンプ地と自宅での撮影が混在しますが、より見やすい写真を選択しましたのでご了承ください。
さっそく設営してみよう!
収納サイズ39cm×12cm、重量1.4kgとの記載。
実際に測ると40cm×12cmですが、誤差の範囲でしょう。
この重量、サイズであれば、バックパックにもすんなり入りますね。
組立パーツを確認しよう!
写真右から、ポール一式、フライシート、インナーテント、ペグ、グランドシートになります。
特筆すべきは、それぞれの部品を収納する小袋が付属するという点です。
これなら、悪天候時の撤収で、汚れたペグやグランドシートでインナーテントなどを汚す心配が減少します。
またこちらの商品は、グランドシートもセットになっているのも嬉しいですね。
収納袋の内側に、説明書が縫い付けられていますが、こちらは残念ながら日本語表記ではありません。
ポールはいわるY字型で、ドローコードでひとつながりになっており、初心者でも間違う事なく簡単に組めます。
手順を確認しよう!
まずはグランドシートを敷きましょう。台形になっていますが、幅が広い方が出入口になります。
よく見るとこのグランドシートは、一枚ものではなく途中で継ぎがありシムテープ処理がされています。
シムテープ部分を地面側に敷いてしまうと、テープを傷める事になるので、上面にしてテント側に向けた方が良いでしょう。
グランドシートの上に、インナーテントを広げます。
Y字ポールを3カ所のグロメット(金具)に繋げれば、ポールがテンションで立ち上がります。
この際、台形の広い側のポール2本を先に止め、最後に後ろ側の1本をポールを持ち上げるようにはめるのがコツです。
立ち上がったポールに、インナーテントの吊り下げフックをかけていきます。
フックは全部で7カ所あります。全てかけると、インナーテントも立ち上がります。
この時点で、インナーテントに付いている7カ所のペグ紐をペグで固定すると、ビシッと張れます。
続いてポールにフライシートをかけていきます。
台形のテントなので、入口の向きも一目で分かりやすく、初心者も安心ですね。
フライシートの裏側に3カ所、面テープがあるので、ポールに固定しましょう。
フライシートの3隅のグロメットを、ポールの先にインナーテント同様に固定し、4カ所のバックルを繋げば完成です。
フライシートにガイロープが4カ所取り付けられています。強風などの際にはこちらもペグダウンしましょう。
今回は、低地のキャンプ場だった為省略しましたが、通常使用には問題ありませんでした。
実際に一人での設営でしたが、10分もあれば設営完了しました。慣れれば10分は余裕で切れるでしょう。
初心者の方でも20分もあれば、一人で十分設営可能だと思います。
特徴をチェック!
設営後の室内はこんな感じです。
横幅は入口側が110cm、足下側が72cm、室内高が100cmです。大人1人が寝るには、十分な広さがあります。バックパックも置けますね。
座って着替える分には頭も干渉せず、就寝時も圧迫感はありません。
入口パネルはメッシュと透湿生地の二重構造になっており、ファスナーで通気の調整が可能です。
通気がこの部分1カ所なので蒸れが心配でしたが、透湿性の高い生地により、当日は快適でした。
ちなみに二人用モデルの「LIGHT KNIGHT 2」には、足元にも通気口があるそうです。
入口上部には、インナーテント内側にポケットが付いています。
なぜ「内側に」と強調したかと言うと、ここが日本モデルの改良点の一つだからです。
通常モデルは、なぜかインナーテントの外側(フライシートとの間)にポケットがつくようです。
インナーテント天井には、便利なランタンフックも取り付けてあります。
足元の高さが確保できるように、インナーテント下側2カ所に、骨組みが入っています。
インナーテントを畳む際、曲げないように注意しましょう。
公式サイトによると、日本仕様で作られたアルミペグは1本あたり2gの増量をすることで、より厳しい環境が予想される日本の山岳でも使えるよう強度をアップしたと書かれています。
実際に使った感想は、表面硬度が硬い印象で、頭が曲がる事もなくすんなり入っていく印象でした。
前室のフライシートには、両側からも真ん中からも開け閉めができるダブルファスナーが採用されています。
これは低コストのテントでは珍しい仕様ですが、左右どちらからでも出入りでき、上部だけを開ければ通気口にもなるので便利ですね。
画像引用元:MOBI GARDEN 公式サイト
今回、自転車でのウルトラライト装備にした為できなかったのですが、公式サイトにあるように、ストックなどを使えば、キャノピーとしてタープ代わりに使用する事も可能です。
スペースに余裕をもたせられるので、正直ソロキャンではこれが一番の大事な機能だと思います。
購入前最後の決め手は3年品質保証
一昔前は、ちゃんとした軽量ダブルウォールソロテントを購入しようとすると、最低5万円以上は必要だと言われていたこともあり、正直に言って、2万円で買える「LIGHT KNIGHT 1 JPN」には半信半疑でした。ただ、公式オンラインショッピングで購入すると、3年の品質保証があると知り、アフターケアに関する安心感も購入の後押しになりました。
フライもインナーのボトムも、ポリウレタンコーティングではなく、シリコンコーティングという点も気に入りました。コストを考えると、この価格でシリコンコーティングの生地を使ったテントは、とても珍しいでしょう。
当初は、日本国内向けの公式サイトにて、日本仕様の改善モデルの仕様や特徴をしっかりと把握し、使われている素材も確認して、それでも若干の不安を持ちながら、人柱的な覚悟をして注文してみました。
製品が届き、実際に手にしてみると、「高品質オーラ」がしっかりと感じられました。
使用してみた感想
今回、実際にソロキャンプにて設営、一泊使用してみた感想は、ズバリ予想以上の品質でした。キャンプした場所は低地で、しかも湿度が高く、外気温は夜中でも19℃ありましたが、テント内は不快ではありませんでした。朝起きると、フライの内側はびっしりと結露していましたが、インナーテントとの隙間が十分取れており、テント内の荷物や寝袋は濡れることはありませんでした。
使用回数が少ないので耐久性はまだわかりませんが、破けても一気に裂け難いリップストップ生地を使っているので、期待できるのではないでしょうか。
また、総重量1.5kgの軽量さと、40cmに収まるコンパクトな収納サイズは、移動手段の自由度が増しました。手軽に外へ持ち出したくなりますね。
ここまで良い点を挙げてきましたが、残念な点もあります。
インナーテントの通気が、ドアパネルのメッシュ部分1カ所しかない事です。インナーは透湿素材とはいうものの、夏場の使用でのテント内の蒸れ具合には、まだ不安が残ります。
ただ、気になる点はそのくらいで、今後のアウトドア活動が楽しみになる、そんなソロテントだと思いました。
↓ こちらもオススメ ↓
キャンプ初心者必見!!アクティブ系スノーボード女子がキャンプにハマるわけとは?
「MOBI GARDEN LIGHT KNIGHT 1 JPN」製品概要
カラー:ブラウン(日本モデルは一色のみ)
サイズ:
・使用時 110cm×(60cm+215cm )×100cm
・収納時 39cm×12cm
フライシート:20D 400Tリップストップナイロン シリコンコーティング 3000mm防水
インナーテント:10Dナイロン[通気撥水加工]
インナーテントボトム:20D 400Tリップストップナイロン シリコンコーティング4000mm防水
ポール:A7001アルミ合金
フットプリント:20Dナイロン
最低重量:1220g (フライシート・インナーテント・ポール)
総重量:1395g (フットプリントを除く全重量)
公式サイトURL:https://mobigarden.jp/archives/product/light-knight-jpn%e3%82%b7%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%ba