コロナ禍で、屋外で楽しめるレジャ-として家族連れにも大人気のキャンプ。コロナが流行するようになってからキャンプデビュ-したご家庭も多いですよね。
キャンプはぜひ小さいうちから経験してほしいと筆者は思っています。なぜなら、キャンプに行くと、子どもがのびのびと楽しそうにしているから。家とは違う子どものはしゃぎ声、自由に無邪気に走り回る姿。そんな姿を、もっと見ていきたいですよね!
今回は、キャンプが子どもにとって良いことだらけであることを、公認オートキャンプ指導者の目線からお伝えしたいと思います。
まず親が心がけることとは
「ママ!これやりたい!」「危ないからダメ!」、「泥遊びしたい!」「汚れるからダメ!」、「次はあれしたい!」「その前に片付けなさい!」
いずれも、親子の日常でよく耳にすることのある会話ではないでしょうか?
筆者も二人の子どもを持つ母なので、つい「ダメ!」と言ってしまう親の気持ちが、非常によく分かります。汚れると着替えが必要になりますし、手間も増えます。万が一危ないことをしてケガでもしたら、と考えると不安もつのりますよね。
でも、キャンプ中の子どもの「やりたい!」といった発言には、ぜひ「いいね!やろうか!」と全肯定してあげてみてください。子どもの「やりたい!」には、たくさんの興味があふれています。大人にとっては当たり前のことでも、子どもにとっては新しい発見、経験の連続です。
「いいよ!」ではなく「一緒にやろう!」と返すことも、ポイントの一つです。作業のあいだは絶対に子どもから目は離してはいけません。そうすることで危険は少なからず回避できます。
例えば、焚き火に使う薪割り。危ないのでもちろん一人ではできませんが、大人と一緒ならできますよね。野菜を切る、ペグを打つ、といったあらゆる作業を、親子で一緒にこなすようにしてみましょう。
子どもも、「自分の意見を受け入れてもらえた」「聞いてもらえた」と感じ、自己肯定感の向上につながります。
子どもがキャンプを体験することの3つのメリット
子どもに「ダメ!」を言わない準備はできましたか。それではさっそく、キャンプが子どもにとってよい経験となる理由を挙げていきます。
親子で一緒に考える時間を持つことができる
みなさんは、普段子どもに「相談」をすることはありますか?子どもから親への相談はあっても、その逆はなかなかないですよね。
確かに子どもの意見を聞きながら一緒に作業をすると効率が悪いですし、時間も手間も両方かかります。
「お母さんたちが準備するから、遊んでてね」と言いたくなる気持ちも分かります。
しかし、相談すると子どもは一生懸命考えてくれます。これは言葉が通じる年齢であれば、どんな小さな子どもでも同じです。
キャンプでは、大人も子どもも一緒になって考え、協力することが求められます。
例えば子どもと薪割りをしたとします。割っている時に、「この大きさで焚き火台に入ると思う?大丈夫かな?」などと子どもに声掛けをしてみてください。焚き火台を近くに置いておけば、子どもがそこに薪を持っていき調べてくれます。
「これだと入らないよ」「大丈夫!入るよ!」
小さな子どもから、こんな頼もしい返事が返ってくるのです。小さな子どもにとっては薪のサイズを調べるだけで大仕事。その大仕事をやり終えた子ども達は、充実感でいっぱいになるはず。
キャンプ中はぜひ、子どもに相談しながら一緒に作業をしましょう。子どもの気持ちの尊重をしてあげることで子どもは心が満たされ、親も心が優しく広くなれますよ。
できたね!すごいね!と子どもをほめる機会が持てる
大人であっても、「すごいね!」という言葉は、言われると嬉しい魔法の言葉ですよね。
薪割りにしても、食材の準備にしても、子どもが何かを達成することができたら、「できたね!すごいね!」とたくさん褒めてあげて下さい。
そうすることで、「僕もできるんだ!」「私もできる!」と、子どもの自己肯定感がどんどん上がっていきます。親の私たちは小さな子ども達のそんな姿を見てとても逞しく感じます。
汚したり、散らかしたり、できなかったり。つい、日常では叱ることが増えがちですが、キャンプの場では一緒に作業しながら子どもの意見を尊重し、達成させてあげるようにしましょう。どんな小さなことでもいいのです。
そうすることで子どもは自主性を伸ばしたり、頼ってもらえる嬉しさや、仲間と一緒に協力する楽しさ、できたときの達成感などを味わったりすることができます。キャンプを通じて、体も心も一回りたくましく成長できるのではないかと筆者は思います。
親子の絆を強めることができる
テントを立てて、子どもと遊んで、食事の準備して、着替えさせて、寝る準備をして……。キャンプはやることもやりたいこともたくさんあり、忙しいですよね。
でも外で食べる食事に、自然をたくさん感じながらめいっぱい遊ぶ子ども達の姿。焚き火を囲んで、みんなでのんびりする時間。キャンプは日常とは違い開放的になり、心も穏やかになりませんか?
キャンプ経験に失敗は無いと筆者は思っています。子どもにやらせてみた結果、上手にできなくてもいいのです。お洒落じゃなくてもいいのです。
子どもにあらゆることを経験させてあげることこそが、ファミキャンの一番の目的と言ってもいいくらいではないでしょうか。
キャンプを親も子どもも楽しもう
子どもにとっても親にとっても、いいことがたくさんあるキャンプ。
子どもの「できた!」をどんどん増やして、楽しみながら子どもの自己肯定感を伸ばす機会にしてみてはいかがでしょうか?
そうすることで笑顔が増え、親も子どもも心が満たされ、絆が深まりますよ。親子みんなでぜひ楽しいキャンプライフを送ってみてください。