キャンプブームで焚き火にハマる人も増えています。ゆらゆら揺れる炎を見ていて、何時間も経っていたという経験がある人も多いのではないでしょうか。
実は焚き火にはリラックス効果があることが分かっています。そこで、改めて焚き火の魅力と焚き火に必要なもの、さらには注意点をお伝えしていきます。
焚き火の魅力
1人で火を見つめていると自分自身を見直すことができる
無心で火と向き合い、火の世話をしていると何時間でも時が経っていることがあります。炎が揺れる様子を見ることでリラックスしてきて、目が離せなくなります。
炎には、「1/fゆらぎ」という自然界に溢れる不規則でランダムなゆらぎがあることがわかっています。このゆらぎにより、脳がリラックスするので、焚き火を見ていると癒やされ、心が落ち着くそうです。
筆者自身、焚き火を見てリラックスした状態では、自然と自分に問いかけているような気持になり、まるでもう1人の自分と会話しているような錯覚を覚えることがあります。キャンパーさんの中には、もしかしたらそういう方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
瞑想に近い状態になる
瞑想とは何も考えず心が静まり、リラックスした状態を言います。
筆者は炎をずっと眺めていると、ボーっとしていても集中力が冴えている感覚を覚えます。これはまさに瞑想に近い状態で、その後は目が冴え、脳が活性化している気がしてきます。
焚き火をすることで心がリラックスでき、脳から雑念がなくなり、日頃の悩みなどがリセットされ、生活における生産性が向上することが実感できます。
みんなで火を囲めば普段話せないことが話せる
友達や家族と焚き火を囲んでいると、心がリラックスでき、自然と親近感が大きく感じられます。
普段はできないような話も焚き火の前では自然と口に出てしまう経験を持つキャンパーさんもいるんではないでしょうか。さらに、お酒を飲んでいると会話も弾むでしょう。一緒に火の世話をすることでコミュニケーションを深めるきっかけにもできそうですね。
デジタルデトックス
現代生活にスマホなどデジタル製品は欠かせません。焚き火はデジタルデトックスに最適で、炎を眺めているとスマホの存在を忘れて時間が過ぎていることが多いです。デジタルデバイスと少し距離を置くことでリラックスできるでしょう。
焚き火に必要なもの
焚き火台
キャンパーさんの間ではもはや常識ではありますが、焚き火台は必須です。
さまざまな種類の焚き火台があるので、使用人数を考慮して大きさを選んでください。ソロキャンプで大きな焚き火台を持って行くとかさばばってしまいますし、逆にファミリーキャンプで小さい焚き火台を使用すると家族全員が暖を取れないこともあるので、焚き火台選びは慎重に行いましょう。
また、焚き火台で調理したいのなら、グリルとしても使える焚き火台を選びましょう。五徳がある焚き火台なら、本格的な焚き火料理を楽しめるのでおすすめです。
耐火手袋(グローブ)
焚き火をするときは、必ず手袋(グローブ)をしましょう。薪を素手で触るとトゲが刺さったりするので危険です。また、火を扱うので熱から手を守るためにも耐火性能のある手袋(グローブ)は絶対着用してください。
火ばさみ
焚き火をしていて、薪を追加するときは火ばさみを使わないと危険です。やけどすることもあるので、火バサミは使用したほうがいいでしょう。
トングだと薪をしっかりキャッチできませんが、火バサミだと太い薪でもキャッチできます。あると便利なので、持っていて損はしないでしょう。
焚き火シート
焚き火をするときは、焚き火台を使用していても熱が地面に伝わりダメージを与えてしまいます。地面が砂利や砂なら問題ありませんが、芝生だと焦げてしまう可能性があるので、焚き火シートは使用してください。
焚き火をするときの注意点
焚き火ができる場所でする
当たり前ですが、キャンプ場のような焚き火が可能な場所でしましょう。火気厳禁である公共の場所、公園などではしないでください。他人の土地や、所有者がわからない土地で許可なく焚き火をするのも絶対やめてください。
直火はしない(直火可のキャンプ場は除く)
直火とは焚き火台を使わず地面などで直接火を起こしてしまう焚き火です。
普段キャンプをしない方は、焚き火のイメージが直火であることが多いので、悪気なく火を起こしてしまう人がいます。しかし、ほとんどのキャンプ場は直火が禁止です。直火は地面に対してダメージを与えてしまうのでやめましょう。
まれに直火OKなキャンプ場がありますので、直火による焚き火をしたい人は、そこでルールを守って行いましょう。
風が強いときはしない
火の粉は風の有無にかかわらず意外と大きく舞います。したがって風が強い日は遠くまで飛んでしまうので焚き火はしないでください。風があると、近くに木や落ち葉、枯草など燃えるものがある場合はすぐに引火してしまう可能性があります。
以前、あるキャンプ場で焚き火の炎が周りの草に燃え移り、消防車が出動する騒ぎがありました。予想以上に炎が飛んでいくので、注意してください。
火の始末は責任をもってする
焚き火をしたら、必ず火が消えていることを確認してから寝ましょう。少しでも火が残っていると、枯草などはもちろん、テントに燃え移って大惨事になるかもしれませんので注意してください。必ず消火してから寝るようにしましょう。
癒し効果のある焚き火をマナーを守って楽しもう!
さまざまな効果がある焚き火ですが、注意しないと火事になることがあるので、節度を守り楽しみましょう。
なにもせずに、ボーっと炎を見ているとリラックスし、リフレッシュできます。
焚き火ができないときは、YouTubeで焚き火動画を見たり、焚き火の音を録音した音源などが「Apple Music」や「Spotify」といった音楽配信サイトで聞けたりするので、それでリラックスするのもいいでしょう。
焚き火は注意点さえ守れば、キャンプの最高の醍醐味になります。ぜひ、焚き火で癒やされてくださいね。