全国各地でグランピングイベントを仕掛ける集団、「Circus Outdoor(サーカス・アウトドア)」。10月末日のハロウィンにあわせて、軽井沢のアウトドアリゾート「ライジングフィールド軽井沢」とコラボレーションを果たしました。宝石のような星空の下、フランス料理のフルコースを楽しみ、紅葉の香りに包まれて眠る。今回は、そんなゴージャスなイベント「Generalprobe(ゲネラルプローブ) chapter 3」を取材してきました。
意外と知られていない「本当のグランピング」とは?
「グランピング」といえば、「グラマラス」と「キャンピング」が掛け合わされた言葉なのは有名ですが、グランピングという文化のルーツについてはご存知でしょうか。
実は、グランピングはそもそもキャンプではありません。アフリカのサバンナのハンターが、その場で寝泊まりするために、家からインテリアをまるごと持ち込んだのがはじまり。
「Circus Outdoor」のグランピングは、「キャンプをグラマラスにする」という発想ではなく、グランピングの根底に流れる文化を美しく表現します。必然的に、食事もバーベキューではありません。お金持ちの人たちが、自宅で食べるような料理なのです。スタッフはスーツに蝶ネクタイを締め、革靴を履いて歩きます。
待っていたのは、5つのテントと物語
さて、そんな「本当のグランピング」を求めて、軽井沢までやってきました。「ライジングフィールド軽井沢」に入ってしばらく進むと、「Circus Outdoor」のテントが見えてきます。辺りを囲むのは、秋に色づいた木々たち。
そばには異国情緒たっぷりのラウンジも。
アーチをくぐれば、待っているのは5つのテント。それぞれのテントには、サーカス団にまつわるストーリーが設定されているらしく、「Circus Outdoor」ならではのディテールへのこだわりが感じられます。ひとつずつ覗いていきましょう。
1.サーカス団の控え室「Jumpin Jackalope(ジャンピン・ジャッカロープ)」
こちらのテントは、「Jumpin Jackalope(ジャンピン・ジャッカロープ)」。サーカス団のクルーたちが控え室として使っている設定の空間です。トランクケースが多いのは、サーカス団が世界中を旅しているから。足元の絨毯は、ショーで使ったカーテンを歯切れにして敷き詰めた、という裏設定まで用意されています。
インテリアデザインを手がけたのは、モダン家具を扱う恵比寿のショップ「ASPLUND(アスプルンド)」。「Circus Outdoor」のイベントでは、テント一つひとつのコーディネートを、インテリアショップやヴィンテージショップがそれぞれ担当しています。
ジャッカロープという伝説の動物はご存知でしょうか。うさぎに鹿の角が生えた未確認生物で、アメリカのテキサス州を中心に棲息するといわれています。5つのテントには、「Jumpin Jackalope(ジャンピン・ジャッカロープ)」だけではなく、どれも架空の動物を由来とした名前がつけられています。
2.スタークルーの控え室「Blueberry Unicorn(ブルーベリー・ユニコーン)」
モダンなデザインが目を引く「Blueberry Unicorn(ブルーベリー・ユニコーン)」。サーカス団の中でも上級クルーだけが使えるという設定です。例えば、綱渡りで世界を風靡(ふうび)しているスターが控えるようなイメージで作られています。
そのため、調度品も非常にリッチ。レザー素材のトランクケースや、精巧(せいこう)に作られたバルーンシャンデリア、高価なトルコ絨毯など、スターにふさわしい調度品がきれいに配置されています。
内装を手がけたのは、東京ミッドタウンの麓(ふもと)にお店を構える「c:hord(コード)」。ヨーロッパ各地からアンティーク・リプロダクション家具を輸入販売するインテリアショップです。