白銀に染まった雪の中でのキャンプ。憧れているキャンパーさんも多いのではないでしょうか?
しかし、雪中キャンプは雪崩や寒さ対策等、事故への対策が必要。天候が急変することもざらなので、初心者が気軽に挑むめるほど簡単ではありません。
筆者は昨年「子供たちと雪中キャンプをしてみたいんだけど……」と野営経験の豊富なベテランキャンパーの父に相談したところ、「まずは俺のキャンプ場でやってみれば?」と言われ、初めての雪中キャンプに挑戦することに。
向かったのは父が自ら造った小さな山小屋が立つ“自分だけのキャンプ場”。水なし、トイレなしのプライベートキャンプ場です。
長野県の豪雪地で過ごし雪に慣れ親しんだ筆者ですが、子連れで豪雪の中や雪解け時期のキャンプに行くのは危険と判断して、あえて本格的な雪のシーズン前に向かうことにしました。
ベテランキャンパーである父のアドバイスを受けながら子供たちと雪中キャンプに挑戦しましたので、昨年の様子と学んだ注意点をお伝えします。
豪雪の時期を避けた理由
あたりが雪で真っ白で、白銀の世界を楽しめるのが雪中キャンプの魅力だと思います。
しかし、子連れで行くには準備や安全面において、かなりハードルが高いです。そこで、あえて豪雪の中の雪中キャンプを避けて、雪を楽しみつつ大人もキャンプを楽しめる初冬の時期を選びました。
もちろん、父の“自分だけのキャンプ場”は、寒さや雨雪が凌げる小さな小屋が用意されているので、いざという時に避難ができます。初冬といえど、冷え込みが強まればテント泊が寒すぎたり、雪が想定外にたくさん降ってしまった場合の逃げ場としても利用でき安心です。
とはいえ、豪雪の時期は雪が深く積もり、想定外の事態も起こりえます。その為、豪雪の時期を避けることにしました。
さらに他にも理由を挙げていきます。
気温が比較的過ごしやすい
極寒シーズンである1、2月の日中は、雪中キャンプともなると気温がマイナスなことがほとんど。子連れで行くのには着替えなどの荷物も多いし、多大な労力がかかります。
極寒期から時期をずらして行ったことによって、日中の気温は0度を上回ることもあり、日差しと焚き火があれば元気いっぱい遊べる気温です。
車の準備をしっかりすればアクセスが可能
普段は雪のない地方に住んでいると、雪道の運転に不安がある方も多いのではないでしょうか?
今回は市街地や標高の低い地域では雪があまり積もっていない時期にキャンプにいきました。道路の積雪量が少ないので、山の中にあるキャンプ地までのアクセスが楽になります。
ただし、基本的な対策と注意は必要です。こちらは後述します。
設営が楽になる
雪中キャンプをするためには、テントを建てるための整地をしなければなりません。雪遊びのようで楽しく、雪中キャンプの醍醐味でもあるのですが、深く掘るとなると重労働。今回は雪が少ないタイミングを狙ったので、設営も楽にできました。
ちなみに整地も難しいほど、雪深い時期には、普段使っているペグは当然刺さらなくなります。雪を入れた袋を重しとするなどの対応をするしかなくなります。
急な吹雪の心配が少ない
雪中キャンプをしていて心配なのが、急な吹雪や豪雪に見舞われること。テントが埋まってしまったり、テントに雪が積もり、天井が垂れ下がってきて、気付いたら崩壊なんてことも。
今回は気象情報をこまめにチェックし、吹雪や豪雪に見舞われる可能性が少ないと判断した時期に行ったので、少し安心して雪中キャンプに挑むことができました。もちろん、万が一の急変に備えていつでも小屋への避難ができる体制で、なにかあればすぐに撤退できるような心持ちでいました。
気象情報などで注意を促されるような天候の際は、基本的にキャンプ自体を取りやめましょう。台風が来ているのにキャンプに出掛けてはいけないように、豪雪や吹雪に見舞われることがわかっていてキャンプをしてはいけません。
ちなみに豪雪に見舞われたり、極寒の時期には、テントに雪が積もったり、あるいはファスナーが凍りついて開かずテントから出られないという状況が発生します。そういった場合に備えて、防水スプレーをしておくと雪離れがしやすくなります。
とにもかくにも鍋が美味しい
キャンプでの楽しみといえば、キャンプ飯ですよね。
冬のキャンプでは鍋を楽しむ方も多いのではないでしょうか?
子連れでなにかとバタバタとするキャンプなので、具材はカットした状態で持って行きます。
市販の鍋の素と一緒に鍋に放り込むだけの簡単調理で、バタバタすることなく子供たちの「お腹空いた!!」に応えることができます。
もちろん、鍋料理はいつ作っても美味しいのですが、雪中で囲む鍋は氷点下の気温で冷えた身体が芯から温まり、格別の味わいでした。
続きはこちら⇒【雪中キャンプの注意点】