関西初上陸のMTBパークで森林を駆け抜ける!キャンプ場にも近い「トレイルアドベンチャー・栗東」を取材レポート

公開日:2023 / 04 / 26
最終更新日:2023 / 04 / 28

自然の中で過ごすキャンプは、アクティビティとの相性が抜群です。山、川、湖、海などのフィールドごとに、かけ合わせる遊びの種類は無限大。新しいことに挑戦して体を動かせば、今まで見えなかった自然の魅力に気づけるかもしれません。

そこで今回紹介するのは「トレイルライド」です。山道や林道などのオフロードをマウンテンバイク(MTB)で走行する爽快なアクティビティ。全国5か所に展開している「トレイルアドベンチャー」では、初心者でも気軽にMTBライドを楽しめます。

このうち、関西初の施設として2023年3月、滋賀県栗東市にオープンしたのが「トレイルアドベンチャー・栗東」。実際に訪問してきたのでその魅力をレポートします。

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ありのままの自然を活用した「トレイルアドベンチャー」

トレイルアドベンチャーは、日本全国で森林アウトドアパークを展開する「フォレストアドベンチャー」とMTBツーリズムを推奨するスイスの「アレグラ社」のコラボで生まれた施設です。

2019年、第1号パークが横浜市に誕生。続いて、山梨県、佐賀県、福岡県と各地に拡大。そして、2023年3月16日に関西初となる「トレイルアドベンチャー・栗東」がオープンしました。

どのパークも森の中にコースが整備され、自然を最大限に活用して設計されています。うまく地形を使ったアップダウン、バームと呼ばれる傾斜のあるコーナーなど、テクニカルなトレイル遊びを楽しめます。

初心者にも優しい「フロートレイル」

トレイルライドは基本的にMTBがあれば里山や林道で楽しめます。ただし、舗装されていない山道を走るだけにリスクは付きもの。特に、初心者にとっては安全なコースの見極めが難しく、未舗装ゆえに転倒などでケガをする危険性もあります。

その点、トレイルアドベンチャーは滑らかな走り心地の「フロートレイル」なので難しいテクニックは不要。中学生以下でも保護者と一緒であれば遊ぶことができます。取材で訪れた栗東でも春休みを利用して親子で楽しむお客さんの姿がありました。

初めての人でもMTBやヘルメット、シューズなどのレンタルやレッスンプランが充実しているので安心。中でも、電動マウンテンバイク(e-MTB)は上り坂でも負担が少なく、体力に自信がない人にはおすすめです。

栗東ならではのコースの魅力

栗東にはほかのトレイルアドベンチャーにはない魅力が盛りだくさん。自身もMTBやスノーボードなどアウトドアを楽しむ運営会社代表の林優里さんに詳しく聞いてみたので紹介します。

【ポイント1】林業用の作業道を利活用

栗東で遊べるコースは2本で、合わせて1kmほどの距離です。その元になったのが林業用の作業道。かつて人工林の間伐のために整備されましたが、使われなくなり放置されていたもの。背景には林業のなり手不足などの課題があり、林さんは「里山を利活用しながら維持していくモデルケースになれば」と期待を持っているそう。

【ポイント2】アトラクション感が味わえる「吊り橋」

全国のトレイルアドベンチャーの中で栗東に初めて設置されたのがMTBで渡れる吊り橋。一方のコースに設けられており、ちょっとしたアトラクション気分を味わえます。両サイドにはネットが張っており、子どもでも安全に渡れるよう配慮がなされています。

【ポイント3】360度旋回する「バーム」

吊り橋同様に栗東オリジナルのセクションとして設置されているのが360度旋回できるバーム。元々あったすり鉢状の地形を活用して整備されたものになります。こちらはMTBの上級者からも人気を集めており、うまく一周するために何度も挑戦する人が続出しているそう。

実際にMTBトレイルライドを体験

普段からMTBで里山を走っている筆者も初めてのパークを体験してみました。事前にコースの説明や注意点などを教えてもらいます。

施設から舗装路を少し走ってスタート地点に到着。いきなり上りですが木の根っこや石などの障害物もなくスムーズに漕ぎ進めることができます。前日に雨が降っていましたが、コースの水はけもよく、むしろ適度にウェットで走りやすい印象でした。

コースの分岐点にはわかりやすく目印があります。もちろん合流地点や下りと上りの手前にはしっかりと看板が掲げられているので迷うことなく安全に楽しめます。

特に驚いたのがフロートレイルの走りやすさ。小さなカーブでもしっかりバームが設けられ、少し盛り上がったローラーの区間もあり、丁寧にコース設計されているのがうかがえます。

もちろん吊り橋や360℃バームをしっかりと堪能。コースの距離自体は決して長くはありませんが、適度なアップダウンと3D感のある路面が癖になり、飽きることなく何周もしてしまいました。

今回体験して感じたのは、初心者が楽しめるのはもちろん、経験者でも楽しみながら練習できる魅力があるということ。施設に戻れば車体に付いた泥を洗い流せる場所があるのもうれしいポイントでした。

キャンプと掛け合わせて自然を満喫しよう

トレイルアドベンチャー・栗東の近くには2023年3月、キャンプ場「KONZEかもしかキャンピングヴィレッジ」がオープンしたばかり。関西でも高い人気を誇る滋賀県甲賀市の「かもしかオートキャンプ場」の運営会社が手がけており、自然に囲まれた高台に広々としたサイトが設けられています。

ちなみに、栗東ではトレイルアドベンチャー加えて、フォレストアドベンチャーも併設されています。MTBライドはもちろんのこと、アスレチックパークでも自然体験を楽しむことができます。

そこで提案したいのがキャンプ×アクティビティという楽しみ方です。せっかくならどっぷり自然に浸かって、充実したアウトドアライフを送ってみませんか?

「トレイルアドベンチャー・栗東」基本情報

住所:滋賀県栗東市観音寺459-20(受付は自然体験学習センター森の未来館内)
電話番号:070-4352-1424
メール:ritto@trailadventure.jp
営業時間:9時から日没(冬季は10時~)
営業日:不定休
コース利用料:2時間2,500円(税込)
レンタル料:[MTB]2,500円、[e-MTB]3,800円、[ヘルメット]1000円
※詳細、最新情報は公式ホームページを確認してください(https://trailadventure.jp/access/ritto

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ブッシュトモロー

アウトドアライター。新聞記者を経てフリーに転身。アウトドア業界や野外活動の現場で取材執筆に携わる。主に夏は登山、冬は狩猟という生活スタイルで、ネタと獲物を日々追っている。
Twitter:@bush_tomoro

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