“5つのポイント”を解説!子供や初心者でも楽しめるマウンテンバイク。実際に走ってわかった入門機の実力をレポート

公開日:2024 / 05 / 08
最終更新日:2024 / 05 / 08

実際に購入したマウンテンバイク紹介

購入したMTBは「TREK MARLIN 8 GEN3 」。フレームのサイズはSサイズ(27.5インチホイール)、メーカー希望小売価格は184,800円です。

フロントのみにサスペンションが付いている「ハードテイル」と言われるMTBです。

スポーツ自転車に馴染みのない方からすると、この価格のMTBが初心者や中学生におすすめなのか?と驚かれると思います。

MTBが高額な理由

現在のMTBは、そのパーツ構成が複雑化していて、より高性能に作られています。さらに10年前の部品とは規格が変わっています。

コロナ後の運送費や資材費の高騰や円安などもあり、スポーツ自転車の国内での販売価格は1.5倍以上まで値上がりしました。

もちろん、メーカーや販売店の努力などで実売価格が少し落ち着いていることもありますが、それでも10万円以下の製品では、パーツ構成に不安のあるMTBがほとんどの印象です。

「TREK MARLIN 8 GEN3」を選んだ理由

今回購入した「TREK MARLIN 8 GEN3」は、フロントフォークやフレームエンド幅の規格が旧い為、最新のMTBに比べると剛性の低さは否めません。

しかし、ジオメトリー(フレームの各部の設計寸法)はトレンドを押さえているので、街乗りがメインで、たまに林道やキャンプに息子を連れ出して乗る分には、ベストだと判断しました。

フレームの形状としては、ヘッド角度が若干寝ており、シートアングルがやや立っているので、登りの漕ぎやすさと下りで多少のスピードが出ても安定しやすい点が決め手になりました。

<MTBを選びのポイント5つ>に挙げた、ドロッパーシートポストも標準装備されていて、駆動周りの部品も、MTBではメジャーな部品メーカーであるSRAM社のフロントシングルギアの12速で、後輪ギア(リアスプロケット)は11〜50Tと十分な装備です。

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山岳サイクリングしてみた

息子の為に購入したMTBですが、まずは筆者が実際に乗り心地や性能を試してみました。

「TREK MARLIN 8 GEN3」Sサイズは、メーカー推奨身長が160cmなので、身長168cmの筆者には二回りほど小さく感じられます。しかし、クランク長は170mmと身長170cmの大人が乗る自転車と同様なので、筆者が乗っても足を前輪にぶつけることはありません。

タイヤとホイールはチューブレスに対応していますが、完成車ではチューブが入っているので、今回はこのまま乗ることにしました。

輪行時の感想は、普段筆者が乗っている29インチMTBより更に小さい為、非常に楽ちん。

ただ、装備されたパーツは軽量化されていないので、重量は筆者のMTBより1kg以上重い14kg。ここは今後のアップデートポイントと言えるでしょう。

“上り”走行時の印象

駅に到着し組み立てて、いよいよ漕ぎ出し。全体的に剛性が弱く「頼りないなぁ」というのが第一印象です。

しかし、実際に山を上り始めると、そのジオメトリーの良さから楽にペダルを回すことができ、重さを感じさせません。

予想に反して、普段筆者が愛用する29インチMTBで登るのとほぼ同じペースで登れたのは好印象でした。

いよいよ下り。さらに見つかったアップデートポイント

いよいよ下りのセクションを走ってみます。まずは斜度が急で凹凸が多いハードなセクション。

フロントサスはRockshox製のエアサスですが、剛性が低く感じる入門用モデルです。路面の凹凸を吸収しきれておらず、明らかに動きが悪いのがわかります。

しかし、入門用のエアサスでも、なんとなく下れてしまうのは、フレームのジオメトリーの良さが効いているからだと感じました。

タイヤでもアップデートするポイントが見つかりました。標準装備のタイヤはクロスカントリー用の転がり重視のタイヤなので、チューブレス化して下り系のタイヤに替えれば、しっかり走ってくれそうです。

もちろん、街乗りが主な使用用途の場合は、このままでも十分です。

ブレーキは悪くないです。もちろん上級モデルと比べれば効きは弱いのですが、許容範囲だと感じました。

MTBの醍醐味!跳んでみた

何ヶ所か、大きな岩を跳べるポイントで跳んでみましたが、脚周りの剛性が弱く感じられ、思い切り跳べませんでした。

しかし、小ぶりな車体と27.5インチホイールは軽快感があり、少し手を入れれば楽しい相棒になってくれそうです。

中学生の初心者が遊ぶには、十分なMTBだという印象でした。

ちなみに「Marlin 8 Gen 3」ですが、フレームサイズがXLまであるので、大人の方でもある程度遊べると思いました。

街乗りでの実用性高し!

このMTBは、後ろに荷台を取り付けられるネジ穴が用意されています。


別売のリアキャリアーを装着可能なので、荷物が多い時は積載量を増やせます。

また、専用サイドスタンドが取り付けられるネジ穴も装備されています。

街乗りで使うには、サイドスタンドは便利ですね。

まとめ

息子用に購入した「TREK MARLIN 8 GEN3」は、その値段、装備からすると入門用以上、中級未満と言ったMTBだと感じました。

富士見パノラマや、ふじてんなどの常設MTBコース、ハードな下りをガンガン走るとなると、ちょっとスペック不足。しかし、普段は街乗りで使いつつ、たまにアクティブに乗るような使い方なら、十分な性能を持っていることがわかりました。

また、自転車選びの際にスペックと同じくらい大切なことですが、このTREK MARLIN 8 GEN3を見て「カッコイイ!これにする!」と息子に言わせたデザインは、大きな魅力だと思いました。

今後、親子男2人でのMTBでの輪行キャンプも計画しています。

輪行キャンプは、免許を持たない中学生でも自分の力で無理なくチャレンジできる冒険です。

ひょっとすると、中学生の体力なら自走でキャンプ場まで行くことも可能かもしれません。

MTBはそんな旅に出かけたくなる、冒険心を沸き起こす相棒になってくれると思います。

※画像の一部はTREK公式サイトより転載

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森山 敦士

目黒区在住の1児の父。
事業経営をしつつ兼業主夫として、子育てや各種ボランティアなどにも携わる。息子が大人になる時、より良い社会にする為に、社会人の働き方や人生のマネージメント相談にのったりもしています。

小さなオープンカーに荷物を積み込んで、息子と二人でキャンプやカヤック、BMXやMTBなど、アウトドアを駆け回るアラフィフです。

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