どのくらいの荷物を持って行く?
各シチュエーションに合わせて、どの程度の荷物が必要なのかパッキングする中身を紹介します。
春~夏の日帰り登山・ハイキング
【使用バックパック】
・カリマー(容量25L)
【パッキングアイテム ※基本アイテム】
・雨具(上下別)※傘はNG
・ウィンドブレーカー
・救急用品
・ヘッドライト
・行動食
・水分
・クッカー
・コーヒーなどをお好みで
・湯沸かし用のバーナー(※今回の写真には写っていません)
・ナイフ
・モバイルバッテリー
日帰り登山のパッキング内容が登山をする際の基本アイテムとしています。合わせるとこのくらいの量になります。
これを基本に、宿泊を伴う登山の場合は容量の大きいリュックを用意してパッキングしていきます。
1泊の登山
【使用リュック】
・グレゴリー(容量48L)
【パッキングアイテム】
・基本アイテム(※日帰り登山参照)
・シュラフ
・テントセット(インナー/フライシート/ポール/ペグ)
・マット
・保温着(ダウンなど)
・サンダル
・着替え(下着のみでもOK)
夏のテント泊の場合は、最低でも40L程度の容量が必要になります。
テントやシュラフに加えて、ミドルカットやハイカットの登山靴ではちょっとした行動の際に動きにくいので、サンダルを持って行くのがおすすめ。
1泊程度であれば、荷物になるので着替えは下着だけにすることもあります。登山用のアンダーウェアなどを着用することで、速乾性に優れ蒸れや臭いなどの不快感を軽減することができます。
標高が高い山では、夏でも朝晩の気温は氷点下に届くこともあるので、ダウンなどの保温着を持って行きましょう。
ちなみに山小屋泊の場合は、テントやシュラフなどを持つ必要がないので、リュックの容量は30~40Lがあれば必要なものをパッキングできます。
※山小屋によってはシュラフを持参する必要がある場所もあるので事前に確認が必要です。
2泊の登山
【使用リュック】
・カリマー(容量55~75L)
【パッキングアイテム】
・基本アイテム(※日帰り登山参照)
・シュラフ
・テントセット(インナー/フライシート/ポール/ペグ)
・マット
・保温着
・サンダル
・着替え
・食べ物
※写真は一例。着替えと食べ物は、泊数や環境に応じて量を調整してください。
山から山へと渡り歩く縦走登山など、2泊する場合の装備では、より多くの食べ物や着替えをパッキングするため荷物が増えます。
1泊の登山アイテムに加えて、着替えなども持ち歩くためバックパックの容量は大きなものを選びます。
特に重要な装備は?
登山は自然と触れ合えることが魅力ですが、危険も隣り合わせです。自分の身を守るための道具を、常に携帯している必要があります。
特に注意したいのが、天気です。“山の天気は変わりやすいもの”なんて話は誰しも聞いたことがあると思います。
標高の高い山は、地上の天気予報が晴れであっても突然に雨や突風に見舞われることがあります。そのため、着用する雨具(レインウェア)は絶対に持って行きましょう。体が濡れることで低体温症を起こす可能性が高くなります。低体温症は過去に多くの登山者の命を奪ってきた、恐ろしい症状です。
レインウェアはセパレートタイプを選ぼう
スタッフのおすすめは、上下が分かれたセパレートタイプのものです。
ポンチョのように一着で体全体をカバーするタイプも各メーカーから発売されていますが、風に煽られやすく、大きな岩を登らなければならない険しい道では、怪我につながる危険性があります。
ハイキングや軽めの登山では使いやすい場合もあるので、用途によって変えるのもいいでしょう。
※目安として森林限界(2500m)を超える山を歩くときの着用は推奨しません。
思わぬケガや虫刺されに応急処置セット
もう一つ、持って行きたいのが応急処置セット。
山道はぬかるんでたり、足元の悪い道が多く、転んでケガをしてしまうこともあります。また、蜂や虻などの害虫にも注意が必要です。
そんな時のために、絆創膏やアルコール、ポイズンリムーバーなどを持ち歩きましょう。
次回はパッキングや服装について紹介
今回は、普段使いのリュックと登山用リュックの違い、そしてリュックの容量や携帯する荷物について紹介しました。
メーカーによってさまざまなリュックサックが発売されていますが、登山用のものはしっかりと体に密着して長距離を歩く上での負担が少ないように設計されています。
また、登山用リュックサックならではの機能としては、遭難時の対策でバックル部分が笛になっている製品もあります。
次回はこれらのバックパックに詰めるパッキングのコツ、夏の登山に行く際の服装などについて紹介します!