「2年生になったらソロキャンプがやりたい!」
数か月前、小学校1年生だった息子が突然そんなことを言い出しました。
以前筆者が記事にした「自分だけのキャンプ場」を造った私の父や、その仲間たちに囲まれて育っている息子。自然と山遊びをする機会は多い子供でしたが、いつもは父の造った山小屋に泊まることが多く、テント泊をするような本格的なキャンプには連れて行ったことがありませんでした。
ましてや、息子の希望は「ソロキャンプ」。「中学生くらい大きい子ならともかく、小学校低学年の子供にソロキャンプはあまりにも早過ぎる……」正直そう思いました。しかし、せっかく抱いた好奇心を頭ごなしに否定するのも良くないかな?とすぐに思い直しました。
なぜなら、筆者自身も小さな頃から、長野の田舎で父の後を付いて野外を走り回り、斧で薪を割ってお風呂を沸かすような生活をしていたからです。
もちろん小学校2年生の子供が一人でバッグを背負って移動し、キャンプ場でテントを設営して……なんてことは無理でしょう。しかし、息子が自分でやりたいと思ったことを、自分自身で工夫したり、考えたり、調べたりすれば、ソロキャンプでやることの一部だけならできるかもしれない。そしてそれが息子の成長につながるかもしれない。そんな風に思い、彼の「やりたい」にとことん付き合ってみることにしました。
今回は、小学校2年生になる息子がどんなキャンプグッズを選んで、どのようにソロキャンプに挑戦するのか。そして、我々家族はどのように子供に付き合うのか。その様子を紹介したいと思います。
とりあえず「ゆるキャン△」を見せてみた
突然「ソロキャンプをしてみたい」と言い出した息子ですが、キャンプに関するきちんとした知識は持っていないはずです。
そこで「キャンプって何をするの?」「どんなものが必要で、どんなルールがあるの?」をざっくり知ってもらうために、まずはアニメ「ゆるキャン△」を一緒に視聴してみることにしました。
ゆるキャン△の1期と2期を視聴した息子、バイクで気ままにキャンプに行き、ソロキャンをのんびりと楽しむリンちゃんがお気に入りの様子。
息子が大好きな富士山が見えるキャンプ場や、登場するキャラクターたちがソロキャンプやグループキャンプを楽しむ様子を見て「こんな焚き火台が欲しい」「キャンプに行ったら自分でお湯を沸かしてカップラーメンが食べたい」など、やりたいことが息子の中でどんどん湧いてきています。
その中でも息子がやってみたかったことは、やはり「ソロキャンプ」です。
息子のやってみたいことに挑戦するべく、まずは「小学生がする初めてのキャンプ」をテーマに準備を始めることにしました。
テントを設営してみる
わが家は父の山小屋に泊まる機会があるので、寝袋やチェアは持っていましたが、テントや焚き火台などの“THEキャンプ用品”はあまり持っていませんでした。
そこでまずは息子の希望を叶えるために、少しずつソロキャンプのための道具を揃えていくことにします。
「息子が2年生になったらソロキャンプしたいんだって」と、私の父に話をしたところ、山ごもり好きな父から息子にテントのお下がりをもらいました。
さっそく、設営方法を自宅のベランダで教えてもらいながら、息子が自分の力で設営できるのかを確認していきます。
問題点発覚
ここで、「ポールの差し込みが硬くてできない」という問題点が発覚。
子供が自分でテントを設営しようとする際に難しいのが、上の写真のようにポールをはと目に留めること。大きなテントになると、大人でも力のいる作業だと思います。
このテントは2年生の息子が設営するのは難しい、と判断。さっそく壁にぶつかった息子。
すぐに諦めるかなと思いきや、そんな雰囲気はなさそう。むしろ、今年の誕生日プレゼントに、自分でも設営できそうなテントを含むキャンプギアのプレゼントをリクエストしてきました。
「これは手強いな……」と内心思いながら、家族で初めてのアウトドアショップに行ってみることにしました。
初めて訪れたアウトドアショップ
訪れたのは、「アルペンアウトドアドアーズ柏」です。
広い店内にたくさんのキャンプグッズが並んでおり、キャンパー気分の息子は大興奮。
アルペンアウトドアーズでは、経験豊富なスタッフの方が店内でテント設営を実演していました。息子も設営方法が気になるようで、じっくりと観賞していました。
大小様々なテントに目を輝かせながら、店内を色々と見て回り小さくて自分で設営できるテントを探します。
初テントの候補はこれだ
店内の様々なテントをスタッフの方に相談しながらチェックします。
そこで候補にあがったのが
・LOGOSのツーリングテント
・コールマンのティピーテント
・コールマンのツーリングドームST
どれも初心者が扱いやすいテントです。ただし、今回使用するのは小学2年生の息子。すぐに選ぶことは難しいと判断して、家に帰ってからもう少し調べることにして、引き続き店内を巡りました。
魅力たっぷりのデイツ(DIETZ)ランタンに一目ぼれ
憧れのランタンコーナーに差し掛かった息子が目を輝かせて「これが欲しい!」と指をさしたのが、デイツ(DIETZ)のハリケーンランタン。
「金色のキラキラに火をつけたら、夜絶対に綺麗!」ということで、購入することに。
火を扱うので、安全を考慮してロゴス(LOGOS)のレザーグローブも購入しました。
本日のお買い物はここまでです。
小さなキャンプ用品屋さん「キャンプマーケット」
ゆるキャン△のリンちゃんと同じように、ソロでキャンプ飯を作りたい息子。しかしキャンプ飯を作るためには、調理用の道具が必要です。
前回のお買い物ではそこまで手が回らなかったので、今回は友人からおすすめされた、キャンプ用品店にいってみることにしました。
ご自身もファミリーキャンプを楽しんでいる店主が経営する、埼玉県草加市の「キャンプマーケット」は、小さなアウトドアショップですが所狭しとギアが陳列されています。
ぶつからないように慎重に店内をみてまわります。
店員さんに「子供がソロキャンプをしたいのですが、キャンプ飯を作るのにはどんなギアを選べばいいですか?」と相談したところ、子供の目線に立って丁寧に説明していただきました。
そして選んだギアは、SOTOのレギュレーターストーブ。
一体式と分離式がありますが、子供が使うので鍋調理がしやすいように安定感を重視して、一体型の中から選ぶことに。そして決定したのがSOTO「レギュレーターストーブ ST-310」。五徳部分がより大きいことが決め手になりました。
そして、小さい鍋も必要だよね。ということでSOTOのクッカーも購入。
その他にも「子供が一人で薪割りをするなら使う道具はどんなものがいいか。」「子供が薪を入れて思う存分燃やしても、安全で使いやすい焚き火台はどんなものか」など、プロの視点から様々な話を聞かせていただきました。
「こんなに小さなお客さんは初めてですよ」という言葉に、息子も鼻高々。初めてのキャンプを応援していただき、帰路につきました。
小学生がオイルランタン、シングルストーブを使ってみる
さっそく買った道具を試しに使ってみます。
まずはデイツのランタンから。
初めてオイルランタンに火をいれて庭キャンをする自分にテンションが上がる息子です。
レバーが硬かったのですが、基本的に親は手伝いません。開けるコツを教えて、あとは本人が一所懸命挑戦してできるのを待ちます。
オイルを入れて、火を点ける。普段は危ないからと息子が火を扱うことはないのですが、「ソロキャンプするならできないとね」ということで、気をつけながらトーチ型ライターでランタンに火を入れることができました。
続いてSOTOのレギュレーターストーブです。
どうすれば安全に使うことができるのかを、説明書を読みながら一緒にチェックしていきます。
点火するためのスイッチ押し込みに少し勇気がいるのですが、これならば2年生でも使えそうです。
お湯を沸かして、お茶をいれてくれました。
別日には、念願であるゆるキャン△の劇中に登場したスープパスタを作っていました。
キャンプの準備が着々と進んでいます。
続きはこちら⇒【おじいちゃんからのプレゼントに大喜び。お下がりのキャンプ道具たち】