子供からの「ソロキャンやりたい!」に、家族は「できっこない」の言葉をのみ込んだ。好奇心に本気で付き合ったらできたこと

公開日:2024 / 07 / 11
最終更新日:2024 / 08 / 13

2度目のキャンプは父が造ったキャンプ場

2度目のキャンプは、父が山奥の私有地に造った“自分だけのキャンプ場”。トイレは簡易設備、水もない不便な場所です。

今回は小学2年生の同級生と一緒に。父も山にいたので、息子もワクワクしながら向かいます。


到着したら、すでに設営を終えている父。頼もしい存在です。


子供たちは山遊びに夢中で、息子が希望する場所に父がテントを設営してくれました。

「自分でやるんじゃないのかよ!」と言いたいところですが、そこはやはり子供。山で駆け回る彼らの活き活きした姿を見て仕方ないなと諦めます。

夜はみんなで食事やお喋りを楽しみ、寝る準備をして就寝します。

今回は、夜が冷えるのでお下がりでもらったテントを持って行きました。スカートがついているので、冷える夜も快適に過ごせます。

2日間ともとても天気がよく、鳥たちが鳴く声で自然と早朝に目が覚めます。


息子が気になったのは、父が作ったレンガのかまど。つくり方をレクチャーしてもらって、かまどを作って炭をおこしていました。


ポイントは、少し隙間をあけること。自然と空気が入るので炭に火がつきよく燃えるそうです。

自然のなかでのびのびと遊ぶ子供たちの様子は、普段公園で遊んでいる姿よりも活き活きとしているように感じます。汚れも気にせず山の中を好きなように探検している姿が、より一層自然を楽しんでいるように感じました。

いよいよソロキャンプデビュー?

GWのキャンプでは2回とも、家族と一緒にテントで就寝した息子。

しかし希望はやはりソロキャンプ。さすがに小学校2年生を1人でキャンプに行かせることはできないと悩んでいたところ、再びおじいちゃんが登場。

以前紹介したように、父は自分だけのキャンプ場を山に造っています。

↓ 父がキャンプ場を造った話 ↓


山ごもりをしている父。知らぬ間に“自分だけの”理想のキャンプ場をつくっていた話

そんなおじいちゃんと2人でキャンプに出掛けて、おじいちゃんのテントの横で、息子1人でテント泊をする、ということで妥協してもらいました。


“自分だけのキャンプ場”には水道がないので、途中で湧き水を汲んで向かったようです。


せっかくなのでおじいちゃんのくれたお下がりのテントを持って行き、それぞれのテントでソロスタイルを楽しんだようです。

ようやく息子の「2年生になったらソロキャンをしたい!」という希望が、一部ではありますが叶いました。

普段は「大人がいないと怖くて寝られない」と言っている息子。なぜキャンプになるとワクワク感が勝るのか……?親としては不思議に思いますが、成長を感じるので結果オーライです。


青々と茂ってきた木々の枝や葉っぱをつかって、小さな秘密基地を作っている写真が送られてきました。

おじいちゃんとのキャンプを満喫したようです。

たしかにこれが“ソロキャンプ”と言えるのか?というとそうではないかもしれません。しかし、本人が“したいこと”をひとつひとつできるようになることが大切。当初考えていた、ソロキャンプでするいくつかのことは、無事クリアできたのではないかと思いました。

片付けとお手入れまでがキャンプ

キャンプから帰宅したら必要なのが、キャンプ道具のお手入れと後片付け。これが面倒ですよね。

テントが砂や土だらけだったので、汚れを落としてしっかりと干します。


ここでも親はあまり手伝いません。自分がやりたかったソロキャンプ、道具の管理や片付けまで責任を持ってやってもらいます。

本当に困っていること以外は手伝わず、ただし目を離さずに応援します。

子供の“キャンプやりたい”に付き合ってよかった

まず、子供の「やりたい」を叶えるのは親にとってはかなりの労力です。子供の好奇心に付き合っては「めんどくさいなぁ」と思ってしまった経験が何度もあります。

それでも真剣にやりたいことに向き合っている息子を見て、「今回は本気で一緒に楽しもう!」と決意して、“やりたい”を叶えることにしました。

「一緒に調べて、一緒に探して、一緒に試す」これを繰り返すうちに、息子とキャンプに関する会話が増え、ギアの使いやすさなどを意見交換までするようになりました。

息子のキャンプデビューで親である筆者が心掛けたこと


キャンプへ行く練習から、今回親として心掛けたことは「必要以上に手伝わないこと」です。

子供は壁に直面すると「難しい!できない!」と言うことがあります。子供自身で工夫したり、調べたり、考えたりする余地が残っているにもかかわらず、思わず親が助け舟を出してしまったり、またはそうなる前に「自分でやった方が早いから」と先回りして手伝ってしまうことがありますよね。

私自身も、子供が自分でやると決めたことはなるべく口出しをせず、グッと我慢してやらせるようにしていますが、それでも時には「あぁもう!いいよ!やってあげる!」と言ってしまいたくなることがあります。でも一番近くにいる親がそこで簡単に手を出してしまうと、壁に直面した時に、すぐに親に頼るようになってしまいます。それは子供のために良くないと感じます。

今回息子の「ソロキャンプしたい」に本気で付き合ってみたら、自分で考えて工夫したり、しっかりと周囲の大人の説明を聞いて一所懸命にテント設営をしたり、様々なことにチャレンジする姿勢を見せました。

そして、何よりも息子の「やりたい」という気持ちが強かったので、難しいかもしれないと思っていた片付けまでを納得して最後までキャンプをやり切ることができました。

とはいえ、まだまだおもちゃや本を片付けられずに叱ることも日常茶飯事で、今回もテントの設営を忘れて無邪気に山の中を駆け回るなど、しっかり子供らしさも残っています。

それでも、真剣にキャンプの練習に取り組み、準備から片付けまで自分でこなした息子。“まだ2年生”と思っていましたが、いつのまにか少しずつ成長しているのを実感しました。


親心としては、いつまでも小さいままでいて欲しいような気もしますが、子供が知る世界が広がったことを喜んで、今後も息子の「やりたい!」に全力で付き合ってみたいと思います。

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あやの

両親の影響で幼少期よりアウトドアに慣れ親しみ
小・中学生時代は長野県の山の中で過ごす
自然・アウトドア・車・料理など色々な事に興味があり
楽しいことが大好き

現在は2人の子育てに奮闘中で
子供達と一緒に日々楽しい事をさがしている

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