四半世紀続く老舗キャンプショップ「TENTOS(テントス)」【ふらっとショップ探訪 #32】

公開日:2024 / 07 / 14
最終更新日:2024 / 08 / 13

みなさんはキャンプのギアをどう選びますか。ネットに情報があふれる時代、無数のレビューを見比べて、とりあえず無難なものを購入していた筆者。いつしか実物を手に取って選ぶ機会も少なくなりました。

そんな折、何気なく立ち寄ったのが個人経営のアウトドアショップ。選りすぐりのギアや珍しいガレージブランドなど奥深い世界が広がっていました。

ネットや量販店とは一味違う魅力を放つショップを巡る連載「ふらっとショップ探訪」。第32回は、「TENTOS(テントス)」(兵庫県西宮市)を紹介します。

キャンパーたちに愛される老舗アウトドア用品店

1997年創業の老舗キャンプ用品店・テントス。西宮市出身の店主はシステムエンジニアとして働いていたものの、キャンプ好きが高じて思い切って脱サラ。マンションの一室から店をスタートし、2017年からは小曽根線沿いに移転して今に至ります。

近年のキャンプブームを経て色んなギアが登場し、ネットで簡単に手に入るようになりましたが、長年の経験で養われた目利きで厳選されたギアが集結した店内なら、思わぬ発見が待っていそうな予感がします。

定番から一風変わったものまで、国内外から取り寄せた豊富な品揃えで、ファミリーから年配層まで老若男女問わず来店するそう。中には、阪神甲子園球場からも近いという立地もあり、開幕戦に合わせて応援団がクーラーボックスを購入していったこともあるとか。

吹き抜けの広々とした店内

店内は大きな吹き抜けのある2階建て構造で広々としています。主に1階に小さめのキャンプグッズや消耗品などが所狭しと並び、2階はテントやチェアーなど大きめのものがディスプレイされています。

1階から2階に続く階段踊り場の壁面には、ショーケースに整然と並ぶコールマンの歴代ランタン。ヴィンテージもののギアが好きな人なら、思わず足を止めて見入ってしまいそうな一角です。

テントはKodiak Canvas(コディアック キャンバス)、沢田テント、ROBENS(ローベンス)、MINIMAL WORKS(ミニマルワークス)、小川テントなどのメーカーを取り扱っています。季節に応じて数張が常時展示されています。テント購入時には設営・撤収をレクチャーしてもらえるので安心です。

魅力あふれるオリジナル商品の数々

自身のキャンプ経験やお客さんの声を参考に、キャンプで使えるオリジナル商品も積極的に開発。「こんなものがあったらいいな」という視点から、小物を中心に十数点も発売したというから驚きです。

これまでに、ランタンのシェードやホヤのほか、ペトロマックス HK500ランタン用のケース、アルパカストーブのコントロール部分に貼るステッカー、背もたれまでカバーするチェアークッションなど、痒い所に手が届くようなアイテムを生み出してきました。

店主のおすすめ3選

getaway(ゲッタウェイ)の「煖」

バイクとキャンプをこよなく愛するオーナーが手がけるガレージブランド・getaway。2022年5月に販売開始した「煖」は、メイドイン大阪にこだわって作り出されたコンパクトでタフなストーブです。

SOTOやMSRといったシングルバーナーと組み合わせることで、足元を温めながら湯沸かしなど簡単な調理までこなせる優れもの。メッシュのホヤにあしらわれた「煖」のロゴがおしゃれ!

店主の一言メモ
「細部までこだわり抜かれているのがよくわかります。とにかく完成度が高いのが魅力的。”日常から逃避する”には打って付けのアイテムですよ」

AKAI METAL(アカイメタル)の「UKA-micro(ウカマイクロ)」

福島県いわき市のステンレス加工メーカーが、技術とノウハウを活かして作り出した卓上バイオエタノール暖炉。燃料タンクにエタノールを注入して点火するだけで、誰でも簡単に暖炉を楽しめます。

幅23cm×奥行11cm×高さ21cm、重さ1.7kgというコンパクトなサイズ感で、色んな場所に持ち運んでは卓上に置いて使えます。キャンプはもちろん、自宅でも活躍する優れものです。

店主の一言メモ
「こじんまりとした炎が揺らぐ様は心が癒されます。温まるまで時間はかかるものの、燃費もよくニオイも少ないので場所を選ばず楽しめます」

TENTOS(テントス)オリジナルのランタンホヤ各種

テントスオリジナル商品の中でも高い人気を誇るのがランタンホヤ。ガラス職人によるハンドメイドで生み出されるため一点一点に個性が宿ります。

これまでに「TENTAi」「TSUKi」「DiA」などのシリーズが発売されており、それぞれの見た目から着想を得たネーミングにもセンスが光っています。

店主の一言メモ
「独特の色合いや気泡の含み方で独特の雰囲気があります。大量生産の工業製品にはない味わいがあり、愛着を持って長く付き合ってもらえるアイテムです」

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まとめ

テントスは、キャンプに必要なアイテムが網羅的に揃うだけでなく、他ではお目にかかれないオリジナル商品まで、歴史と魅力の詰まったショップでした。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

「TENTOS(テントス)」基本情報

所在地:兵庫県西宮市小曽根町3-8-27
営業時間:10:30〜19:00、火水定休
公式ホームページ:https://www5f.biglobe.ne.jp/~tentos/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/outdoorshop_tentos/

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ブッシュトモロー

アウトドアライター。新聞記者を経てフリーに転身。アウトドア業界や野外活動の現場で取材執筆に携わる。主に夏は登山、冬は狩猟という生活スタイルで、ネタと獲物を日々追っている。
Twitter:@bush_tomoro

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