ランタンやバーナーなどの燃焼器具を購入する時に、迷ってしまうのがホワイトガソリンとLPガスのどちらがいいのかという問題。
今回は、燃料の違いについて、コールマンジャパンの石垣さんに教えていただきました。
ホワイトガソリンとは?
ホワイトガソリンは原油精製の過程で作られる軽質の無添加、無着色のガソリンです。
ホワイトガソリンの代表的なアイテム
提供:コールマン
ランタン・ツーバーナー・シングルストーブ
ホワイトガソリンを使用するメリット
・寒い場所でも安定した火力を得られる。(外気温-20℃でも大丈夫)
・燃焼器具の構造が単純でメンテナンスができるため、器具本体の寿命が長い。
・ガスに比べて価格が安くランニングコストを抑えられる。
ホワイトガソリンを使用する場合の注意点
ガス器具に比べて、点火するまでにポンピングという作業が必要です。
ポンピングとは・・・
コールマンのホワイトガソリンを燃料とする器具は、「ポンピングによって加圧した空気で燃料を送り出す」という独自の構造を持っています。 ポンピングをしないと燃料が送り出せないので燃焼できません。
引用:コールマンHP
ホワイトガソリンについてのよくある質問
【Q1】自動車用のガソリンを使用してもいい?
使用しないでください。
自動車用のガソリンは、ホワイトガソリンとはまったくの別物です。
【Q2】ホワイトガソリンでいちばんオススメなのは?
燃焼器具の性能を最大限に発揮するためにも、コールマン純正ホワイトガソリン(エコクリーン)のご使用をお願いします。99.9%不純物を取り除き精製されているので、すすが発生しにくく目詰まりを起こしにくいです。
※他のホワイトガソリンと区別するため、エコクリーンは青く着色してあります。
【Q3】ホワイトガソリンに寿命はありますか?
決まった寿命はありませんが、缶内部が錆びた場合は使用しないでください。
開封後は容器の中に空気が入り、気温差によって缶内部に結露が生じるので、気温の安定している場所で保管することをおすすめします。
未開封の場合は3年ほど経過しても品質に問題はありません。
燃料補給のワンポイント
ホワイトガソリンをランタンやバーナーへ補充する場合、缶の口を上にして注ぐと、缶内部の空気がポコポコとならずにスムーズに注ぐことができます。
LPガスとは?
提供:コールマン
液化石油ガスの総称です。
アウトドアで使われるLPガスはブタンガスを主燃料とし、外気温によって、イソブタンやプロパンの配合を変えたものが発売されています。利用する場所の外気温で使い分けが必要です。
LPガスの代表的なアイテム
提供:コールマン
ランタン・ツーバーナー・シングルストーブ
LPガスを使用するメリット
・カートリッジ式なので扱いが簡単。
・カートリッジ式なので燃料補給の必要がない。
・カートリッジ装着後、すぐに点火できる。
※ガソリン器具で必要なポンピングは不要
LPガスを使用する場合の注意点
LPガス燃料の性質として、外気温により火力が弱まったり使えなくなる可能性があります。
また、外気温が条件を満たしていても、連続使用時に缶自体が気化熱を奪われて冷たくなり、火力が弱くなる場合もあります。
LPガスについてのよくある質問
【Q1】ガスカートリッジに種類がありますが何が違いますか?
使用する環境(外気温)によって使い分けます。
コールマンの場合は、レギュラーとスーパーが用意されており、以下のような条件を推奨しています。
・レギュラーは外気温が10度以上での使用
・スーパーは外気温が-10度以上で使用
【Q2】どこのLPガスでも一緒?
必ず燃焼器具と同じメーカーのカートリッジを使用してください。
カートリッジを結合するネジ山のサイズが、メーカーによって微妙に異なります。それにより、ガス漏れなど起こす可能性もあります。また、発生した不具合についてはメーカー保証や保険の対象外となる場合があります。
カートリッジ装着時のワンポイント
女性に多いのがカートリッジのネジ山をネジ切ってしまうこと。意外に思われるかもしれませんが、自分は非力だからと力いっぱい締めた結果、ネジ山がきれてしまいます。ほどほどに締め付け、ガスの漏れがないかを耳で確認してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらがいいとは言いきれませんが、私の周りには男性はメカニカルなガソリン、女性は手軽なガスが多い気がします。
最後に、キャンプをはじめるなら、ランタンとバーナーの燃料を同タイプにしたほうが、使い回しが効くので便利です。