クワガタの繁殖飼育編
ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、ヒラタクワガタなどは、基本的にはカブトムシと似ていて、マットに産卵をします。ただ、その成長サイクルがややカブトムシと違うため、そのあたりは心得ておく必要があります。
特にミヤマクワガタは幼虫期間が1年以上になることがほとんどで、根気よく成長を見守る必要があります。
ミヤマクワガタは、飼育の温度帯もカブトムシと違い、20℃前後が求められます。夏時期の温度管理はやや大変です。
続いてコクワガタの飼育ですが、これまでのカブトムシ・クワガタの飼育とはやや異なります。コクワガタに関しては、基本的にはマットに卵を産まず、木やキノコ菌が付いているオガの中に産卵を行います。
野生のコクワガタは基本的には木の中に卵を産みますが、今回は木(専門的には材と呼びます)を使用するよりもややハードルの低い、オガ(きのこ菌床)を使用した産卵方法をご紹介します。
飼育ケースMサイズ(内寸 横270mm×奥行165mm×高さ168mm)に、きのこ菌床を入れて隙間に発酵マットを敷き詰めます。あとは昆虫ゼリーや転倒防止材を入れてあげれば完成です。
その後は他のクワガタと同じで、メスのみで飼育を行います。メスが菌床の中に潜っている形跡がなかなか見られない場合は、オスと同居をさせます。採集が難しいオオクワガタの場合もコクワガタと同じ飼育セットでOKです。
コクワガタは繁殖飼育する時に1点注意が必要です。それは、メスが幼虫を食べてしまうことが稀にあります。幼虫が見え始めたり、幼虫が菌床を食べた形跡(食痕)が見られた場合、早めに個別飼育に切り替えることをオススメします。この場合に使用するのは、きのこ菌床がカップに詰まったもの(菌糸カップと言います)で飼育を行います。
産卵セット内に放ったらかしでも羽化したという実績もありますので、食痕が見え始めたらメスを別のケースで飼育するということでもOKです。
初めて繁殖飼育をする方は、あまり大きすぎるケースを使用しないことをオススメします。
理由は、カブトムシ、クワガタ共に、大きなスペースであればあるほど、メスは大量の卵を産む傾向にあります。大きなスペースでは100個以上の卵を産むこともあります。飼育に慣れているベテランにとっては、大量に飼育することもたいして苦ではないと思いますが、初めての方にとっては大変です。初めての方は、Mサイズ(内寸 横270mm×奥行165mm×高さ168mm)程度のケースをオススメします。
最後に
全3回でお送りしたキャンプ場でカブトムシ、クワガタを捕まえるシリーズいかがでしたでしょうか。準備編、捕獲編、飼育編とお送りしましたが、生き物を通じて夏休みの子供たちの成長に少しでもお役に立てたなら幸いです。
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