冬の空を彩るたくさんの星の数々。冬は天体観測に最適と言われますが、なぜそうなのか?そして、天体観測に向いている場所はどこなのか?
天体望遠鏡の国内シェアNo.1を誇るVixen(ビクセン)の都築さんいご協力いただき、その理由や天体観察のポイントなどをまとめました。
冬は天体観測に最適?
空気が澄んでいる
冬の乾燥は、大気中の水分が少ないために起こり、肌の乾燥なども招きます。
しかし、大気中の水分が少ないということは星からの光を遮るものが減る、透明度が上がるということなので、スッキリとした綺麗な星空を見ることができます。
早く長く観察できる
冬になると、太陽が出ている時間は短くなります。つまり夜は長くなり、早い時間から長く星空を観察できます。
天体観測に最適な場所は?
空が開けている場所
空が大きく開けているほど、広い範囲の星空が見えます。周りに高い建物などがない、開けた場所が天体観測におすすめです。
灯りのない場所
星の淡い光を見るには、周囲に外灯やネオンサインなどの光源のない、できるだけ暗い場所がおすすめです。
また、周囲に灯りがなくても、夜空が明るく照らさせていると星が見えにくいので、都会よりも、郊外のほうが適しています。
まとめると、灯りが少なく都会からも離れていて、澄んだ空気が広がる開けた場所。
すなわち、高原などにあるキャンプ場は天体観測に最適な場所と言えます。
冬場の天体観測で注意することは?
寒さ対策
冬の山間部は気温が0度以下になることも。外に長時間いることを考え、暖かい服装、カイロ、手袋、耳あてなどの防寒対策をしっかりと行ってください。
キャンプ場なら焚き火で暖をとりながら、あるいは暖かい飲み物を用意して星を眺めるのもいいでしょう。
月明かり(月齢)を考えて
場所や天候も重要ですが、月の満ち欠け(月齢)をチェックしましょう。満月の日とその前後はほぼ一晩中月明かりがあるので、星を見るには適しません。
星を見るなら、新月前後が良いでしょう。逆に、月のクレーターを見るなら、三日月から半月(上弦の月)のころがおすすめです。
車の装備もちゃんとチェック
冬の高原は、平地より気温が低く、路面凍結や積雪の可能性も。タイヤチェーンやスタッドレスタイヤなど、しっかりとした冬装備を忘れないようにしましょう。
寝ながら天体観測はいかが?
ずーっと上を向いて星空を眺めているのは疲れてしまうという方には、コットや自立型のハンモックに寝転びながら眺めてはいかがでしょうか?
服をしっかり着込んで寝袋に入ってしまえば、寒さもそれほど気にすることなく見ることができます。