こんにちは、Campeenaの安井直子です。
オートキャンプ協会のインストラクター資格を取得しCampeena(※1)のサポート活動をしている私ですが、我が家のテントデビューは、実は低体温寸前の破茶滅茶キャンプだったんです。当時の様子を知る人には「よく、その後もキャンプしようと思ったよね。」と言われるほどの悲惨な状況。
今ではすっかり「笑い話」なのですが…、私が体験から学んだ「失敗しないキャンプデビューのポイント」をいくつかお伝えします。
(※1)Campeenaとは、Camp+beginnerから作った造語で、キャンプ初心者を意味しています。私がママキャンパーと2人で作り、現在も活動するユニット名でもあります。
私たちの失敗談
テント泊のきっかけは4年前。3人目出産以前からコテージ泊はした事がありましたが、本格的にテント泊デビューしたのは3人目が1歳になる年の春。ビギナー向けだとの噂を聞きつけ、GW明けの週末に友達家族と「PICA富士ぐりんぱ」を予約しました。
2家族とも乳幼児づれでテント泊は未経験。なのに、この時の私達は「キャンプ=BBQした後も帰らず泊まりで遊べる!」ぐらいの感覚しか持っていませんでした。
常設テントとフルレンタルのビギナー向けセットを予約し、食材と着替えと懐中電灯を持って、意気揚々とで富士山に向かっていきました。(※2)
(※2) 現在のレンタル形式、サイトの様子は当時とは異なっております。
「ここ良いらしいよ」→「HPを見る」→「良さそうじゃん!」→「ネットで予約」という流れは失敗の可能性大!キャンプのスタイルは人によって違い、高規格の設備を求める人もいれば、景色重視の人もいます。キャンプ場を予約する前には、少なくとも複数の口コミを確認し、可能であれば実際に行った人の写真などもジックリ見た上で決めると失敗が少ないです。
甘すぎた季節感
都心で5月といえば晴れていれば半袖+薄手の長袖で十分な季節。
念のため、御殿場近辺の天気を確認し、パーカーやウインドブレーカーなどを多めに持ち出かけた私達は、今思うと明らかに「富士山の麓」というキャンプ場の立地を理解していませんでした。
到着した時は快晴で、すそ野ICから向かう途中も沢山の子ども達が遊んでいました。キャンプ場に着いてレンタル品を運んでいる時も、日差しの強さに汗ばむほど。
ところが、日が沈み始めると途端に冷え出した「富士ぐりんぱ」は、ありったけの上着を着ても、のんびり椅子に座ってご飯を食べるどころではありません。慌てて子ども達の夕飯を終え、寝袋の中に避難させました。
周りのキャンパー達が焚き火やストーブで暖をとりつつキャンプを楽しんでいる横で、暖房器具も焚き火もなく、炭火でかろうじて暖をとりながらのBBQ。今振り返ると、キャンプ場のある位置は御殿場やすそ野市街よりも標高が高いため、天気予報の気温だけをあてにしてはいけなかったのですよね。(※3)
(※3) 現在は、富士ぐりんぱのHPに参考となる気温の目安が掲載されています。
きちんと下調べして予約していても、急に例年よりも気温が下がる場合もありますし、うっかり忘れ物をしてしまう場合などもありますよね。そんな時でも、早めに次の動きを予想して準備をしていれば、気づく事が出来ます。
例えば、寒くなってから上着を探すのではなく、日差しが弱まり始める15時頃に準備しておく。そうすると、予想以上に冷えてきたことにも気付きやすくなり、毛布をレンタルしたり、焚き火を追加したり、寒さに備える事が出来るのです。
レンタルの寝袋&マットは要確認
さらに追い打ちをかけるように問題が発生!レンタルしたビギナー向けセットの寝袋には3シーズン対応の寝袋と夏用の寝袋が混ざっていたのです。あまりに知識がなかったので、予約時に寝袋の種類を確認することさえ気付きませんでした。
常設テントのスノコ状の床にマット1枚では底冷えも酷く…この夜、幸い風はあまりありませんでしたが、目を閉じても、手足が冷たくて中々眠れなかったことを覚えています。(この日の最低気温は5度程度だったようです。)
ご飯作りに失敗しても、ちょっぴり夫婦で喧嘩してしまっても、家族で食卓を囲めば何だか楽しいのがキャンプの不思議な魅力。でもそれも、暑さ、寒さへの対応があってこそですよね。私達も、寒さに気付いた夕方の段階で、対応策をプロ(キャンプ場スタッフ)に聞けばよかった。
冷えは下(地面)からもやってきます。「失敗したな」「辛かったな」というマイナスの思いが残ってしまうのが、一番残念なキャンプですよね。最後は笑って帰れるように、上手に色々な方の力を借りてください。
それでもキャンプが大好きに!?
この後、キャンプの魅力に魅せられ、月に1度はキャンプに出かける「中毒キャンパー」になっていく我が家。キャンプの魅力は多々ありますが、続けることになったきっかけは、散々なテントデビューの噂を聞きつけた先輩キャンパーさんに「ちゃんと安全な」キャンプにお誘いいただけたことです。
キャンプを楽しんでいる方は、多かれ少なかれ、誰かの誘いやきっかけがあって、なんとなくキャンプをしてみるところから、スタートを切っていると思います。その後、どっぷりとはまって行く(笑)
そろそろ本格的なキャンプシーズンがやってきます。皆様、どうか楽しいキャンプライフをお送りください。
Photo by tomokko107