キャッチ画像出典:yelp
日本列島よりも面積の大きいカリフォルニア州には、数多くの国立公園や手つかずの自然が残されています。
気候も温かく穏やかなこの土地には、アメリカ国民のみならず、世界全土のアウトドア好きが集まります。
そんな中でも、日本人のアウトドアフリークにぜひご紹介したいのが、カリフォルニア州ビッグサーにある「Sykes Hot Springs」です。
なんとこの場所、山中に湧き出た温泉を利用したテント場となっているのです。
どんな場所?
「Sykes Hot Spring」はカリフォルニア州のはずれの地域、ビッグサーの山中にある天然温泉が併設されたテント場です。
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ここは、ビッグサーの州立公園内に張り巡らされたトレッキングコースの中継地点となっており、毎日多くの登山家たちが野営地として利用しています。
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テント区画の近くには、天然温泉が湧き出ている石組みのプールがあります。
しかしこの場所、日本の温泉と異なり、脱衣所や仕切りなど、温泉施設に必要な設備は全く整っていません。
川沿いを歩いていると、いきなり温泉が表れます。まさに、大自然が作り出した天然露天温泉なのです。
温泉近くにテントを設営して、一日の疲れと汚れを温泉で洗い流しましょう。
アクセス方法は?
この温泉はトレッキングコースの中継地点として利用されているため、車やバスで行くことはできせん。
唯一の方法は、そこまで続く約16キロのトレッキングコースを歩くことです。
コースの入り口である「Big Sur Station」には駐車場が完備されています。
そのため、最寄りの国際空港(一番近いのはサンフランシスコ国際空港)からレンタカーを借りて、そこまで自力で行くのが最も簡単な方法です。
また、トレッキングコースの詳細としては、「Ventana Wilderness」内の「Pine Ridge Trail」という縦走コースを進む必要があります。
よほど健脚でない限り、片道8時間は要するので、一泊二日の登山プランがおススメです。
トレッキングコースの詳細は、州立公園の公式ホームページで確認できるので、渡航前に最新情報に目を通しておきましょう。
アメリカのキャンプ事情
アメリカでキャンプや野営をする際に、一点だけ気を付けなくてはいけないことがあります。それは火の取り扱いです。
空気が乾燥しているカリフォルニアでは、山火事が起きやすく、2018年の火事では過去最大規模の被害をもたらしています。
それにより、焚火や調理器具の取り扱いには非常にセンシティブで、その地域のルールにしっかりと従う必要があります。
この「Sykes Hot Spring」も例外ではなく、通常6月から10月の間の焚火は禁止されています。
それ以外の期間においても、管理団体のホームページから焚火をするための許可書をダウンロードする必要があります。
それでも、基本的なルールは日本のキャンプ場と大きな違いはありません。「自然を大切に」という気持ちをもって、アウトドアを楽しみましょう。
場内の設備
この「Sykes Hot Spring」は徒歩でのみたどり着けるテント場です。
管理棟はなく、トイレや売店などもありません。イメージとしては、日本でいうところの野営場を想像すると分かりやすいと思います。
また、温泉自体も清掃やメンテナンスはされておらず、更衣室もありません(アメリカの温泉は男女混浴で、水着を着て入ります)。
さらに、大きなキャンプ道具を持ち込むことは難しいので、食事はインスタントなど、バッグパックで背負っていけるものがメインになってしまいます。
オートキャンプのような豪華な過ごし方はできませんが、大自然の中にある秘境のオアシスならではの気持ちよさを味わうことができます。
最後に
アウトドア愛好家の中には温泉が好きな方も多いはずです。もし、カリフォルニアに行く機会があれば、この「Sykes Hot Spring」でゆっくり温泉に浸かりながら、アメリカの大自然を堪能してみてください!
※追記
現在、山火事と嵐の影響により「Sykes Hot Spring」は一時的に閉鎖されています。テント場とトレッキングコースの復旧と安全の確認が取れ次第、再オープンされるとのことです。英語になってしまいますが、最新情報はこちらで確認できます。
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