【プロカメラマン直伝vol.1】キャンプシーンの写真の撮り方教えます。風景編

公開日:2016 / 09 / 14
最終更新日:2021 / 03 / 05

キャンプ場にあふれる木々も、少しずつ紅葉に変わっていきます。カメラを持ってキャンプに出かけて、情緒豊かな秋の景色を、写真に収めてみるのがおすすめです。

プロカメラマン・仲井さんに2回にわたって、キャンプでの写真の撮り方と、お気に入りの写真を教えてもらいました。1回目の今回は風景をメインに、カメラ初心者の方でもすぐに実践できるテクニックが満載です。色鮮やかな紅葉や、ゆらめく焚き火、幻想的な夜のテントサイトなど、芸術的な一枚を撮りましょう!

プロが語る写真の撮り方!お気に入りの写真と共に教えます

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紹介するのは、プロのカメラマン・仲井さんがキャンプで撮影したお気に入りの写真たち。ただ景色を切り取るのではなく、自然の迫力や、料理のおいしさなど、生きた被写体を表現した写真がそろっています。
それぞれの写真に対して、

  • お気に入りな理由
  • 撮影時に意識したポイントとテクニック

という2点をインタビューしてみました!

昼下がりのキャッチボール

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お気に入りな理由

親子のふれあいが伝わってくる「あたたかさ」がお気に入りです。

撮影時に意識したポイントとテクニック

親子がキャッチボールする動きをしっかり見せようと思いました。ボールを投げてすぐ、ボールが奥の山と重なるタイミングを狙って撮りました。そうすることで、ボールの位置がよくわかると同時に、ボールを投げたばかりのお父さんの動きと、キャッチしようと構える子どもの緊張が伝わり、写真に躍動感が生まれます。

熱が伝わるできたて料理

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お気に入りな理由

立ち込める湯気がきれいに撮れており、できたてのシズル感が伝わってくるので。

撮影時に意識したポイントとテクニック

料理はできたてが最もおいしそうに撮影できます。背景が黒いと湯気がくっきり写るので、アングルを少し下げ、ダッチオーブンのヘリに湯気が重なるように撮りました。

犬とキャンプとお散歩と

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お気に入りな理由

「犬の散歩」という日常を、富士山が見守る非日常の中で楽しむ贅沢感。

撮影時に意識したポイントとテクニック

奥の林を写真の中央に走らせ、空と芝生が上下に分割されるように撮りました。人と犬、富士山頂は真ん中にくるようにして、日の丸の構図を意識。全体の配置を大切にしながら、3匹の犬が重ならないように注意しました。

仲間たちと賑やかにキャンプ

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お気に入りな理由

自分も同じ空間を共有しているかのような、楽しさが伝わる写真なので。

撮影時に意識したポイントとテクニック

楽しそうな写真を撮るには、写る人の表情が大切です。1人でも無表情な人がいると一体感は生まれません。写る人が楽しさを感じられるような雰囲気作りをしましょう。写真に音は残らないので、話題はなんでもOKです。私がよく振るネタは、最近おいしかった食べものや、おもしろかったエピソードなど。話題を振って、会話しながら撮影しましょう。

小さな旗と大きな富士山

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お気に入りな理由

手作り小物のかわいさと、青空や富士山の開放感。

撮影時に意識したポイントとテクニック

開放感を出すために、背景を広く写すことを意識しました。背景には、青空と富士山を目いっぱい写し、それでも枠内に収まりきらない富士山の雄大さを表現しています。青空だけでも素敵だと思いますが、その場所にしかないもの(今回は富士山)を入れることで、どこで撮影した写真か一目でわかるようにしました。

遊びに熱中する子どもと草原を駆けるラジコンカー

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お気に入りな理由

思いっきり遊ぶ子どもたちの躍動感が伝わってくるのでお気に入りです。

撮影時に意識したポイントとテクニック

芝生をものともせず走り抜けていくラジコンカー。迫力を出すために低いアングルから撮影しました。地面を斜めに撮影することで、より動きを感じられる仕上がりになります。

濃霧が織りなすコントラスト

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お気に入りな理由

濃霧の中に光がにじむ幻想性。

撮影時に意識したポイントとテクニック

霧に包まれた世界を表現するために、引いた位置から空を広く写し、なるべく広角に撮りました。日が落ちていたので、手ぶれを防止するために三脚を使っています。暗闇を撮るときには欠かせません。

光と闇に彩られたテントサイト

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お気に入りな理由

闇夜に浮かび上がるテントの全体像を撮影できたのでお気に入りです。

撮影時に意識したポイントとテクニック

サイト内の照明だけだと、テントやタープを照らしきることができず、写真にもぼんやりと写ってしまいます。テントの背後に別の明かりを重ねることで、サイトのシルエットがきれいに浮かび上がります。

幻想的な焚き火

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お気に入りな理由

自分好みな形の炎を撮影できました。

撮影時に意識したポイントとテクニック

炎を撮影するときは、数で勝負。炎は常に形を変えるので、何枚も撮って好みの写真を探しましょう。気が済むまで撮り続けるのがポイントです。

カメラはキャンプの隠れた必需品

今回は、プロのカメラマン・仲井さんから、鮮やかな写真の数々と、すぐにでも真似できるテクニックを教えてもらいました。
キャンプとカメラは相性抜群!豊かな自然や日ごろ見られない動物、家族や仲間たちの笑顔など、思い出に残したいシーンがたくさんあります。芸術の秋、カメラを決して忘れずにキャンプに出かけましょう!

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