ホットサンドクッカーで作る台湾・インド・アメリカのサンドイッチ【キャンプでつくる世界のレシピ vol.4】

公開日:2021 / 04 / 15
最終更新日:2021 / 05 / 14

ライター:小笹 翼

自然の中でとる食事は、シンプルな料理でもひときわ贅沢に感じるもの。朝食には淹れたてのコーヒーと、焼き立てのホットサンドで、ゆったりとした時間を楽しむのはいかがでしょうか?

好きな具材を自由に挟めるのがサンドイッチのいいところですが、今回はちょっと珍しい組み合わせを。台湾・インド・アメリカで食べられているサンドイッチ3品を紹介します。

台湾のサンドイッチは甘じょっぱい!花生醬肉蛋吐司(フォワセンジャンロウダントウシー)

台湾は外食文化が根付いているため、3食すべてを外食することも珍しくありません。

朝食は鹹豆漿(シェントウジャン)という豆乳に揚げパンを入れたスープ、蛋餅(ダンビン)という薄い小麦粉生地で卵をまいて焼いたもの、飯糰(ファントァン)という台湾おにぎりなど、台湾らしいメニューも定番です。サンドイッチやハンバーガーのお店もとても人気があります。

台湾のサンドイッチは甘じょっぱい味付けのものが多く、肉や卵などのしょっぱい具に練乳やチョコレートソース、甘いマヨネーズをあわせることもあるため、日本人からするとびっくりする組み合わせかもしれません。

今回紹介する花生醬肉蛋吐司は、花生醬=ピーナッツバター、肉=(豚)肉、蛋=玉子、吐司=トーストの組み合わせで作ります。

醤油で香ばしく焼かれた豚肉に、ピーナッツバターと卵の2つの濃厚さが加わったボリューム感のあるトーストのサンドイッチです。

花生醬肉蛋吐司の材料

  • 食パン:4枚(6~8枚切り)
  • 豚ロース肉:生姜焼き用2~3枚(約100g。もしくはベーコン約60g)
  • 卵:2個
  • ピーナッツバター:小さじ4
  • 荒塩:1つまみ
  • 胡椒:少々
  • 醤油:小さじ1/2(約3g)

※1つまみは“3本の指でつまむ”量です。

花生醬肉蛋吐司の作り方

  1. 豚肉をパンにはさみやすい大きさに切り、塩、胡椒を全体に振る。
    (ベーコンの場合は胡椒のみを振る)
  2. 目玉焼きを作る。フライパンを火にかけサラダ油(分量外)をひく。フライパンが温まったら中火にして、卵を割り入れ片面を3分焼き、ひっくり返して2分焼く。もし、黄身が破れそうならば表面が固まるまで焼いて取り出しておく。
  3. 中火のフライパンに豚肉を重ならないように並べ、全体が白くなるまで両面を焼く。豚肉にしっかり火が通ったら、醤油をいれて全体にからめ、水分が飛ぶまで焼く。

    醤油をからめて水分が飛び、焼きあがったところ

  4. ホットサンドメーカーに、ピーナッツバターを塗ったパンと具材を挟み、中火で片面2~3分焼く。きつね色になったら完成。

意外にやさしい味わいのインド料理「アンダ・ブルジ・サンド」

アンダ・ブルジはインドの定番料理で、アンダ=玉子、ブルジ=細かい炒め物という意味のインドの炒り玉子で、卵のほかにトマトや玉ねぎ、香菜(コリアンダーリーフ、パクチー)などの野菜が入ります。インドの西にあるムンバイでは屋台でも売られており、パンと一緒に食べるのが定番の料理です。

家庭でも広く作られる料理のためレシピは様々ですが、今回は乾燥したスパイスを使わずに作ります。インド料理というとスパイスの香りが強い料理をイメージするかもしれませんが、今回のアンダ・ブルジは野菜の甘い風味と、卵のふわっとした食感がとっても優しい味わいの料理です。

スパイスを使わない代わりに、香菜が入ることでエキゾチックな雰囲気となるのですが、香菜が苦手な方はイタリアンパセリにおきかえると食べやすいかと思います。

アンダ・ブルジ・サンドの材料

  • 食パン:4枚(6~8枚切り)
  • 玉子:3個
  • トマト:中1個
  • 玉ねぎ:中1/2個(約150g)
  • 香菜:1/2~1株(お好みの量)
  • 唐辛子:一味唐辛子 小さじ1/3(約1g)、もしくは青唐辛子 1本(約5g)
  • 生姜:スライスで3枚ほどの量(約15g)
  • 荒塩:小さじ1弱(細塩なら小さじ2/3)
  • 胡椒:1つまみ
  • サラダ油:小さじ1.5

※1つまみは“3本の指でつまむ”量です。

香菜はコリアンダーリーフ、パクチーのことです。苦手な方はイタリアンパセリにおきかえてください

アンダ・ブルジ・サンドの作り方

  1. 玉ねぎ、生姜、青唐辛子はみじん切り、トマトは1cm角、香菜は5mmのざく切りにする。

    トマトと生姜の皮は向かなくても大丈夫です。細かく切って炒めてしまえば気になりません。

  2. 冷たいフライパンにサラダ油を入れ、生姜と青唐辛子(一味唐辛子を使う場合はここでは入れない)を入れ、火を弱火にして2分ほど火にかける。
  3. 玉ねぎを入れ(一味唐辛子を入れる場合はこのタイミングで)、弱めの中火で5~6分玉ねぎが透き通るまで炒める。

    玉ねぎが透き通ったところ

  4. トマトを入れ、トマトが煮崩れるまで火にかける(固い部分は崩れず残っていてもかまいません)。トマトが煮崩れたら香菜をいれ全体をかき混ぜる。

    トマトが煮崩れたところ

  5. 卵を溶いて塩、胡椒を混ぜ合わせフライパンに流し入れ、ざっと全体をかき混ぜる。ときどき固まってきた卵を崩しながら水分が飛ぶまで炒める。

    水分が飛んだところ

  6. ホットサンドメーカーにパンと炒めた具材を挟む。中火で片面2~3分焼き、きつね色になったら完成。

    パンの上に具材をかなり多めに乗せてしまっても、パンの端からあふれていなければ、ホットサンドメーカーで挟むときにきちんと収まります。

アメリカの超定番「PB&J」

PB&Jと少しもったいぶって書きましたが、ピーナッツバター&ジェリーと呼ばれる、ピーナッツバターとジャムを挟んだだけのサンドイッチです。アメリカでは超定番で、朝食に、ランチのお弁当に、おやつに…と、とにかく食べられます。

たっぷりのピーナッツバターとジャムを挟むため確かに甘いのですが、ピーナッツバターのマイルドさに、濃いフルーツの香りと酸味が合わさると、ケーキのような味わいとなり、とても贅沢なサンドイッチになります。

PB&Jの材料

  • 食パン:4枚(6~8枚切り)
  • ジャム:大さじ2(イチゴなどベリー系のもの。今回はラズベリージャムを使用)
  • ピーナッツバター:大さじ2

PB&Jの作り方

PB&Jを作るポイントは、ブドウやイチゴなどベリー系のジャムを使うこと。そして、カロリーを気にせずにピーナッツバターとジャムをたっぷり挟むこと。アメリカ人になったつもりで加減せずに作りましょう。

日常では時間に追われてせわしない朝も、自然の中では清々しい時間に感じられるもの。手軽に作れるサンドイッチでゆったりと朝食を楽しんでみてください。

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小笹 翼

LANTERN 編集部の料理担当。

読む本の9割が料理本のレシピ本マニア。食べたことない料理や食材は Do It Yourself の精神で生きてます。

今まで読みためた知識を活かして、分かりやすく再現しやすいレシピを書きたいです!

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