LANTERN をご覧の皆様。きっとほとんどの方ははじめましてになると思います。ウイケンタと申します。本名です。
普段はコラムニスト・ライターとして書籍やコラムの執筆や、オンラインサロンで会員専用ブログの更新などを行い家賃や光熱費の支払いや納税をしております。
あまり写真慣れしていないで微妙な顔で失礼します。そして、雨の中の撮影でTシャツが塗れています。この度、ご縁ありまして LANTERN さんで記事を書かせていただくことになりました。
仕事とアウトドアばかりやってきた人生でした。とにかく暇さえあればアウトドア。ブラック企業に勤務していた時でさえ現実逃避の一環でアウトドアをしていました。結果、ふと気が付けば「39歳独身」という無骨な肩書を手に入れていました。
アウトドア歴は15年になります。キャンプはボーイスカウトから行っておりました。グループキャンプにもグランピングにも行きます。フリーランスになってからは年間50泊近くキャンプに行っていますが、そのほとんどがソロキャンプです。
この連載では「ソロキャンプって実際何をやってるの？」ということをお話させていただきたいと思います。キャンプに興味がある人、はじめようと思っている方、はじめたばかりの方の参考になれば幸いです。
また、既にソロキャンパーとしてアウトドアを楽しんでいる方にも「なるほどそんな楽しみ方があるのか」という参考になれば幸いです。どうかお付き合いください。
「それを言っちゃあ、お終いよ」
何しにソロキャンプに行くと問われれば「お酒を飲みに行く」と答えます。「お酒は家でも街でも飲めますよ」と言われたら「それを言っちゃあ、お終いよ」と答えます。
僕はお酒が大好きで年間360日くらい飲みます。飲んでいない5日間は徹夜で仕事をするときです。なので、記念すべき連載1回目ですが、キャンプギアやアウトドア料理の話はいったん置いておいて、お酒の話をさせてください。
ソロキャンプはあれもこれもやろうとすると案外時間が足りません。釣りをしたり料理をしたり散歩をしたり薪を集めたり焚き火をしたり何かとすることが多いので、毎回「今回はこれをしよう」と決めるようにしています。
例えば「今日は料理をいつもよりがんばってみようかな」とか「今回はアクティビティをしよう。トレイルランニングした後に湖に潜ってみようかな」という具合です。そして、ゆっくり過ごすには「決めたこと以外のことはいかに手を抜くか」が重要になります。
「料理をがんばる代わりにアクティビティはしない」や「買っておいた本を読むから料理はカップラーメンで済ませる」などバランスを取るのですが、何をしようが絶対にお酒は飲みます。それくらい僕にとってキャンプのお酒は切っても切れないものです。
夏の暑い日は到着するやいなやテントの設営もせずに椅子とテーブルだけ木陰に放り出してクーラーボックスから缶ビールを取り出します。少しでも冷たいビールを飲むために、キャンプ場の直前にあるコンビニやスーパーを調べ、そこで買い、必ずクーラーボックスで冷やしておきます。
サラリーマン時代、出張の帰りの新幹線で飲むビールは駅ナカの駅弁屋さんで買わず、新幹線に乗る直前にホームの売店で買うようにしていたのを思い出します。それくらいビールの温度は重要なのです。
普段は糖質0のビールを選びますが、この日ばかりは御贔屓にしているサッポロ黒ラベルです。慎重にプシュッと開けます。缶の開く音はファンファーレです。ソロキャンプなので一人ぼっちですが、きっとニコニコしていると思います。
目をつぶり、舌に神経を集中させ胃に流し込みます。ビールなんか何千回も飲んだことあるはずなのに「世の中にはこんなにおいしいものがあるのか！」と、毎回感動するほどキャンプ場のビールの一口目はうまいのです。
次のページからは、川ビールに感じる趣や、年を重ねると広がる他人に対する許容範囲等をお話します。
