自転車&キャンプのお祭り「バイクロア」焚き火とBBQで挑んだ夜通し12時間耐久レースに密着!

公開日:2021 / 12 / 28
最終更新日:2023 / 12 / 14

いよいよ耐久レーススタート!


綺麗な夕陽を背景に、指定されたキャンプエリアでテントや焚き火台などの準備をするライダーたち。通常のレースイベントのようなピリピリとした緊張感もなく、19時のスタートまでくつろいでいるようでした。これも、気楽に楽しめるバイクロアのレースの特徴だと思います。
※秋ヶ瀬公園は、普段はテント設営や焚き火などは禁止されていますので、ご注意ください。

そして完全に陽も落ち、グッと気温も下がってきた頃、いよいよスタートの準備。スタート地点には、眩しい位のライトを付けたライダーたちと、応援する人々が集まってきました。

全部で47組が参加! 個性的なライダーも登場!


電飾で自転車を飾っていたり、アニメのキャラクターを模した全身タイツを着た個性的なライダーも見受けられます。

レース参加はチームエントリーが34組、ソロバイクが10組、ソロランが3組で、合計47組が走ります。

その全員が、主催者の合図で一斉にスタート! 真っ暗なコースを、眩いライトをいくつも付けた自転車がガンガン進んでいく様子は、かなりの迫力です。

楽しいながらも真剣な駆け引き


最初からガンガン飛ばすライダーもいれば、様子見をしているライダーもいて、12時間も走る長丁場の耐久レースは、様々な作戦や駆け引きが必要になります。

「Sportsbikeshop Biking」チームは、あまり勝ち負けにこだわらず、まったり楽しく完走しよう!と言う雰囲気だったので、“ペース配分や走行距離などは走りながら考える”という自由なスタイルでした。

助け合いながら完走を目指す


夜通し走る「ARAKAWA 12」では、ライダー交代の際にサポートが必要だったり、走り終えて疲労困憊しているライダーのケアなど、チーム内での助け合いが重要になります。

彼らは誰が指示することなく、各自が率先して動き的確にメンバーをサポートします。そして同時にBBQのお肉を焼き、焚き火に薪をくべ、お汁粉を作るというマルチタスクを行っていました。

メンバーみんなで楽しみつつ助け合う姿に、筆者もメンバーとして参加したくなるほど羨ましく感じました。

睡魔と戦うライダーたち

周回を重ねコースにも慣れてくると、「もう1周走るよ!」とか「あと2周で交代するね!」などと声を掛け合う余裕も出てきました。

深夜になり、休憩中のライダー達は焚き火の前でうとうとしはじめる時間。もちろん走行ライダーも疲れや睡魔と闘っています。

夜明け間近。終了の時刻が迫る


まもなくレース終了の朝7時! だんだんと空が白みはじめ、日の出の時間には、全ライダーの疲労と睡魔はピークを超えていました。

この「ARAKAWA 12」は終了時刻に即ストップするわけではありません。7時までにゴールラインを通過すると、もう1周できて順位が上がる為、アンカーが重要な役割を担います。

そのアンカーに選ばれたのは、なんとMTB初心者のFさんでした。

夜通しMTBを漕ぎ続けた結果、疲労のピークはとうに過ぎてボロボロになっていたメンバーたち。初心者のFさんはもちろん、全員7時過ぎのゴールライン通過でいいや、と思っていたそうです。

キャンパーと他のライダーの声援で最後のひと踏ん張り


走行中、疲労で心が折れかけていたFさん。初心者にとってはやはり過酷なレースで無理はありません。しかしテントエリアに差し掛かった時、観戦している多くのキャンパーさんの声援が耳に届き、勇気を貰ったそうです。

さらに、一緒に走っている他チームのライダーさんの声も後押しになりました。

「あと少しで7時前にライン通過できて、もう1周走れるぞ!」

その声でFさんのスイッチが入ります。そのライダーさんに引っ張ってもらうように、全力で漕ぎ続けました。

その結果、みごと6時58分にゴールラインを通過し、もう1周をゲット! 最終周を走り終えてゴールした直後、チームの皆さんが駆け寄りグータッチと歓喜の輪。最後の頑張りと完走を祝う感動的な場面を見ることができました。

密着を終えて

「Sportsbikeshop Biking」チームは、34チーム中18位で完走という素晴らしい結果で、レースは終了。暗闇と寒さ、疲労と戦いながら12時間を仲間と助け合って走り切った体験は、順位以上の喜びや達成感があったことでしょう。

このレースを見ていた、お手伝いや応援で参加をしていた方も「来年のレースには参加したい!」と熱く語っていました。

3月の「土浦レイクサイドバイクロア」に続いて取材した「バイクロア11」。

お洒落な雰囲気の中で、笑いに包まれるゆるいレースから、真剣にレースに取り組む様子が感動を呼ぶレースまで、幅広く楽しめる素晴らしいイベントだと再認識できました。

しかし今回の取材はここでは終わりません。キャンプエリアで見つけた個性的なキャンプスタイルの方々や、自転車乗りならではのお勧めのブランドをいくつか取材しましたので、後半のレポートでご紹介いたします。

※会場となった秋ヶ瀬公園は、夜間立入禁止となっており、キャンプ行為や焚き火が禁止です。
バイクロアの際は、19:00〜7:00の夜間レース参加及び応援の為だけにキャンプが許可されています。公園利用の際は、ルールを守りましょう。

写真協力:TUBAGRA サモさん
取材協力:Sportsbikeshop Biking
住所:〒174-0073
東京都板橋区東山町36-3 T’cube101
電話:03-6905-8198
FAX:03-6905-8199
営業時間:11:00〜19:00

バイクロア公式サイト:https://bikelore.jp/

2 / 2

おすすめ記事

森山 敦士

目黒区在住の1児の父。
事業経営をしつつ兼業主夫として、子育てや各種ボランティアなどにも携わる。息子が大人になる時、より良い社会にする為に、社会人の働き方や人生のマネージメント相談にのったりもしています。

小さなオープンカーに荷物を積み込んで、息子と二人でキャンプやカヤック、BMXやMTBなど、アウトドアを駆け回るアラフィフです。

Facebook:https://www.facebook.com/atsushi.moriyama.7

森山 敦士の記事一覧