LANTERNをご覧のみなさま、こんにちは。ウイケンタです。「何をしにソロキャンプに行くの?」連載5回目です。
何をしにソロキャンプに行くの? と問われれば「肉を食べに行く」と答えます。
ソロキャンプをしている人たち、初心者もベテランも高い確率で夜は肉を焼いて食べています。「アウトドアで肉を焼く」と書くと、キャンプをやったことない方はだいたいバーベキュー(BBQ)を思い浮かべるのではないでしょうか。炭を熾し、焼肉用の肉や野菜を焼き、甘辛い焼き肉のタレで食べるアレです。
しかし、ソロキャンプは1人です。本来、みんなでワイワイ集まって食べるバーベキューを1人でしても、寂しい気持ちだけが募ります。では、どんな肉を食べているのか。僕のケースをご紹介していきます。
僕が焚き火調理をしない理由
まず、肉を焼くには火が必要です。僕がいつも使っている火元はシングルバーナーです。これにガス缶を繋ぐだけです。
ちょっとキャンプを知っている人は「キャンプの調理って焚き火でするんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実際、焚き火調理をする時もあります。しかし、僕の場合は圧倒的にシングルバーナーで調理する機会の方が多いです。
その最大の理由は、焚き火は火加減が難しい、という理由です。こうやって写真を見るとよく分かりますが、焚き火の火加減は「超強火」なのです。中華料理なら良いかもしれませんが、肉を焼くとなると強火だけではうまく焼けません。
肉の種類や厚みによってはじっくり弱火で中まで火を通したいものもあります。この火加減の調整が焚き火では非常に難しいのです。
あと、僕にとって焚き火とは「見るもの」なのです。ゆらゆらと揺れる炎や、爆ぜる音を立てながら朽ちていく薪をじっくり見ていたいのです。
つまり、焚き火はヒーリング担当。クッキング担当ではないのです。調理のために五徳や鍋を置いたり弱火にしたりしたくないのです。
もう1つ、僕が焚き火調理をしない理由があります。煤です。「熾火」と呼ばれる、ある程度薪が燃え尽きた炭のような状態にしないと調理器具に真っ黒な煤が付着します。この煤を落とすのがめんどくさいです。
これは僕が焚き火調理する際に使用している鍋です。撮影前に一所懸命磨いてみたのですが、これ以上きれいにはなりません。僕はこれを「味が出てきた」と捉えることができるのですが、人によっては「汚れ」にも見えますよね。
なんか焚き火調理のデメリットばかり書いてしまいました。メリットを書きます。
焚き火調理の最大のメリットはやはり「趣き」だと思います。
なかなか思い通りにいかない焚き火で肉を焼いて食べるのは非日常感も野生感もあって楽しいです。ダッチオーブンを使うような料理や、炎の中に直接食材を放り込む焼き方など、シングルバーナーでは作れないものもあります。
僕も時々「今日は焚き火だけで過ごそうかな」という日があります。これはどっちも試してみて、自分に相性がいいものを見つけていただければと思います。
ここからどんな肉を焼いているのかご紹介していきます。