日本では間もなく“新じゃが”の季節。子供から大人まで世代を問わず料理の材料やおやつなどで愛される食材ですよね。
北欧の国々にとっては、ライ麦とならんでじゃがいもは主食です。寒冷な気候と粘土質な地質が原因で農業が難しいため、小麦の代用としてこれらを多く栽培している為です。
じゃがいもは炭水化物が摂れるだけでなく、ビタミンCやビタミンB2、カリウムが豊富なスーパー食材。
シンプルで素朴な北欧料理には、じゃがいもがよく使われます。
今回は、キャンプで手軽に作れる春の新じゃがいもの味を活かした北欧スウェーデンのじゃがいも料理を2つ紹介します。
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船乗りのビーフシチュー『Sjömansbiff』
スウェーデンの家庭料理の一つ、船乗りのビーフシチュー。
スウェーデン語の発音がとても難しく、カタカナでの表記が難しいこの料理。日本の肉じゃがに近い料理です。
真水が貴重な船乗りたちが作っていたので、なんとビールでコトコト煮込みます。
じゃがいも、玉ねぎ、牛肉をダッチオーブンでゆっくり煮込むだけで作れるので、キャンプ料理にピッタリ。
材料(4人分)
牛肉:500g
じゃがいも:中くらいのサイズ3個
ビール:500ml(ロング缶1本)
バター:適量
塩胡椒:適量
ローリエ:1枚
コンソメ:1つ
使うビールの種類はお好みで大丈夫です。黒ビールなどを使うとパンチの効いた風味になりますよ。
筆者はあっさりした味にしたかったので発泡酒で代用しました。
ちなみにビールの量が多くなると苦味が出るので、好みに応じてビールを減らして水を足してみてください。
下拵え
・玉ねぎはくし切りに
・じゃがいもは厚さ1cm程度に切る
・牛肉は1口大に切って塩胡椒を揉み込んでおく
材料はあらかじめ切ってジップロックに入れて持っていくと、キャンプ場での調理が楽になります。
じゃがいもは空気に触れると変色するので、ジップロックの空気を最大限抜いておきましょう。
作り方
- ダッチオーブン、もしくは深め&蓋付きのフライパンをプレヒーティングしておく。
- バターを入れて玉ねぎと牛肉を炒める。後で煮込むので、牛肉に焼き色をつける程度でOK。
- じゃがいも、コンソメ、ローリエを加え、ビールを注ぐ。
- 蓋をして40分程度、コトコト煮込む。
- 塩胡椒で味を調整する。
シチューのようにとろみはなく、日本の肉じゃがに近い見た目になります。ビールの量は好みでOKなので、余ったビールを飲みながら、煮込むのも良さそうです。
シンプルで素材の味を楽しめる船乗りのビーフシチュー。春の景色を眺めながら、ゆっくり味わいましょう。
スウェーデン風ベークドポテト『Hasselbackspotatis』
スウェーデン風ベークドポテト、Hasselbackspotatis(ハッセルバックポテト)。
じゃがいもに細かく切れ込みを入れてバターと一緒にダッチオーブンで焼き上げるこの料理。
切れ込みが開いて華やかな見た目になるので、写真映えを狙いたいキャンプーさんにうってつけです。
新じゃがの素材の味が活きるスウェーデンの家庭料理です。
ちなみに色々なアレンジレシピがあるハッセルバックポテトですが、今回は一番シンプルな作り方を紹介します。
材料
じゃがいも:好きなだけ
バター:適量
塩胡椒:適量
パン粉:適量
ダッチオーブンで作る場合は、一緒にお肉を焼いても良さそうです。
作り方
- ダッチオーブンをプレヒーティングしておく。
- じゃがいもに切り込みを入れる
- ダッチオーブンにじゃがいもを入れ、切り込みにバターとパン粉を乗せる
- 上火が強火、下火が中火になるように、炭を調整して40分ほどじっくり焼く。
筆者はじゃがいもと一緒にスペアリブを焼いてみました。
食べてみるとじゃがいもの美味しさが際立つ料理だということがわかります。
一緒に焼いたスペアリブに、白ワインを開けて、キャンプ場で優雅にスウェーデン料理を楽しんでみました。
付け合わせの主菜や飲み物はお好みで楽しんでくださいね。
春キャンプで北欧気分を
北欧の冬は寒くて暗く、人々は春の訪れを楽しみに待っています。曇りや雨が多い冬が明け、春の晴天が続くと日光浴やピクニック、ハイキングに出かけるのが北欧流の春の楽しみ方。
日本では梅や桜が咲いてお花見を楽しむ人が多いですよね。国や文化が違っても、春を楽しむ気持ちは共通点が多いように感じます。
寒さが和らいでポカポカ陽気の日が増えてきたこの時期、ぜひキャンプで北欧料理にチャレンジしてみませんか?
春ならではの景色と新じゃがいも料理を楽しんで、ゆるっと北欧スウェーデン気分を味わってみてください。