春になると暖かくなり、いよいよキャンプシーズンの到来です。そしてそれは同時に、生き物が活発に動くようになる時期でもあります。
昆虫採取などの楽しみも増えますが、自然の中に住む生き物には注意しなければいけないものもいくつか存在します。
今回は、キャンプの時に注意したい危険な生き物について解説します。合わせて、それらを遠ざける方法も解説していきますので、アウトドアに出かける前にぜひ確認しておいていただければと思います。
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キャンプで出くわす危険な生き物
キャンプで特に注意したい生き物は、以下の5つです。
熊
日本本土であればツキノワグマが、北海道にはヒグマが生息しています。
キャンプ場は山の中や川の近くなどにあることが多いので、必然的に熊の生息域に近づくことになってしまいます。
熊は食べ物に執着する習性があるので、キャンプ場で発生した残飯を求めてやってくることがあります。中には、キャンプ中の人を襲った事例もあるほどです。
参照:クマに注意!|環境省
スズメバチ
スズメバチは多くの野生の生き物の中でも、非常に危険なグループに属すると言えます。
9~10月が繁殖のピークで、襲われる危険性が高まります。そのため、秋のキャンプでは特に注意が必要となります。
軒下にツボ型の巣を作る「キイロスズメバチ」のほか、木の根や土の中に巣を作る「オオスズメバチ」に対しては細心の注意が必要です。
むやみに森の中へ入り込むと、「実はそこにはオオスズメバチの巣があった」ということにもなりかねません。
オオスズメバチは葉っぱの下や木の根に隠れているので、一見したところでは分からないという怖さがあります。
ムカデ
ムカデは足が無数にあるビジュアルが特徴で、鋭い牙と毒あごを持っている生物です。
噛まれると激痛とともに、頭痛や発熱めまいなどの症状が出ることもあります。
ムカデは足音を出さないので、知らないうちにテントや道具の影に潜んでいることがあります。気づかずに近づいて、足を噛まれてしまうパターンが多いそうです。
ヤマビル
ヤマビルは北は東北から、南は沖縄まで広い範囲に分布する生物です。水を好む性質があり、雨の後に発生しやすいです。
麻酔物質を分泌しながら吸血する性質があるので、痛みを感じないうちにヤマビルに吸血されて、いつのまにか血だらけになってしまうことがあります。
ブヨ
ブヨ(ブユ、ブトなどとも呼ばれます)は、体長3~5mm程度の、とても小さい虫です。
蚊は音を立てて飛びますが、ブヨは音をたてずに近寄ってきます。
一見、危険性はなさそうな見た目ですが、刺されるとかゆみや腫れ、痛みなどの症状が現れることも。
アレルギー反応を起こすと、患部が大きく腫れたり、患部が熱を持ったりするなど、軽視できない症状が現れることがあります。
危険な生き物を遠ざける方法
危険な生き物には、それぞれきちんとした遠ざける方法があります。以下を読んで、しっかりと備えておいてください。
熊を遠ざける方法
熊には、何といっても「遭遇しないこと」が一番重要となります。
ラジオや音楽を鳴らすことで、人間がいることを熊へ知らせることができます。熊は基本的には臆病な動物なので、人間の気配を感じれば、まず近寄ってくることはありません。
万が一遭遇してしまった場合は、背中を見せないようにして、そっと後ずさりして熊から離れましょう。
「熊撃退スプレー」などのグッズも販売されているので、もしもの時のために常備しておくのも良いでしょう。
スズメバチを遠ざける方法
スズメバチには、近づかないことが重要です。
スズメバチは巣に近づくと「カチッカチッ」と音を鳴らすことがあります。これは顎を鳴らして音を発生させているもので、「これ以上巣に近づくな」というスズメバチの意思表示です。もしも「カチッカチッ」という音が聞こえたら、周辺を確認しながらそっと巣から離れましょう。
また、スズメバチは黒い服に反応します。黒はスズメバチの天敵である、熊の色に似ているからとされています。そのため、白いウェアを着用すれば、スズメバチからの攻撃を防げる、と言われています。
熊同様、対策グッズも販売されています。例えば「ポイズンリムーバ」という注射器のような機器が販売されており、刺されたときに毒を吸いだすのに有効です。
参照:虫刺され|吹田市
ムカデを遠ざける方法
ムカデは水分を好む性質をもっています。そのため、よく乾燥した場所にテントを設置するようにしましょう。
また、ムカデはハッカの匂いが苦手です。ハッカ油を希釈したものを、テント周辺などにしっかりとスプレーしておくと、ムカデが寄りつきにくくなります。
ヤマビルを遠ざける方法
長ズボン、長袖を着用し、肌を露出しないようにしましょう。
また、森林の中を歩く場合はズボンの裾を靴下の中に入れ、裾がバタつかないようにしましょう。そうすることで、裾にヤマビルがくっつくのを防ぐことができます。
他には、荷物を直接地面に置かないこともポイントです。
荷物を直接地面に置くと、そこにヤマビルがくっつき、知らぬ間にテント内などに持ち込んでしまうことになりかねません。ラックなどを使って、荷物を地面から浮かして置くことを心がけましょう。
ブヨを遠ざける方法
ブヨもスズメバチと同様に、黒色に反応して刺してくる性質をもっています。さらにブヨは、赤色や青色にも反応するので、白系のウェアを着用するようにしましょう。
肌を露出していると刺されるリスクが上がるので、白い長袖のウェアを着用するとなお良いです。
刺されてしまった場合はスズメバチの毒と同様、ポイズンリムーバで毒を吸いだすことも有効です。
事前準備で安全なキャンプを
自然には危険な生き物が多数います。しかし、対処法を心得ておけば、危険を避けることができます。
安全で快適なキャンプとなるように、万が一の場合も想定して、準備をしておきましょう。